評価:
8点Story
悪の秘密結社ヒドラ、そしてインヒューマンズ(特殊能力者)との死闘の後、シールドのエージェントたちは、新たな任務を担っていた。海に落下して溶け出した未知の物質テリジェン― それがフィッシュオイルに含まれて世の中に出回ることで、世界中で次々とインヒューマンズが覚醒していたのだった。 インヒューマンズの登場で世界は混乱し始める…。スカイは父親に知らされた本名デイジーを名乗り、チームを結成するためにインヒューマンズの保護を試みるが、常に謎の武装集団に先を越されていた。彼らは何者なのか?そして更に、インヒューマンズを滅ぼそうとする勢力が現れる…。 Filmarksより
「エージェント・オブ・シールド シーズン3」予告編シールド VS 特殊能力者(インヒューマンズ)新たな脅威から世界を救えるのかマーベルが贈る『アベンジャーズ』のスピンオフ、新シーズン登場! <マーベルが贈るアクション・ドラマ第3弾>“インヒューマンズ”を巡って激しいバトルが勃発!悪の秘密 …more
Review
「エージェント・オブ・シールド:シーズン3」はシーズン序盤から豪快なストーリーテリングを見せる。
「シーズン2」から継続して描かれる異星人(クリー人)の時代を超えた策略と遺物、そこから生み出された或るインヒューマンズの誕生の真相が、悪の組織ヒドラの創設の歴史とリンクするというまさかの展開。
「シーズン2」のラストシーンで、謎の石モノリスによりはるか遠い惑星に着の身着のままで送り込まれてしまったジェマ・シモンズ(エリザベス・ヘンストリッジ)。
文字通り宇宙のはての荒野で、彼女がわけも分からぬままサバイバルを繰り広げ、半年間以上に渡って生き延び続けていたという展開は衝撃を通り越して唖然としてしまったが、彼女を救い出そうと危険を顧みず奔走するフィッツ(イアン・デ・カーステッカー)の活躍と葛藤は胸熱だった。
そのジェマの奇跡的な生還が、実はヒドラが創設以来追い求めていた“本懐”に直結していく。
その大胆なストーリーテリングが、アメコミ原作に相応しい娯楽性とミステリアスに彩られエキサイティングだった。
そして、時代を超えた悲願達成のために再建されるヒドラに加担し暗躍するのが、このドラマシリーズにおける最大の悪役(というよりも憎まれ役)であるグラント・ウォード(ブレッド・ダルトン)。
この最低最悪のサイコパス野郎の“裏切り”と“非道”の連続こそが、ドラマシリーズ通じての「悪」の象徴でもあり、「シーズン3」においてウォードの悪役(ヴィラン)としての存在感は頂点を極める。
言わずもがな、アメコミ原作の映画化作品やドラマ化作品においては、登場するヴィランが最凶最悪であればあるほど作品としての魅力が増すことは間違いない。
シリーズを通して憎むべき悪行を繰り返してきたウォードが、見紛うことなき真のヴィランとして“再誕”し、恨みつらみが幾重にも重なるS.H.I.E.L.D.の面々と対峙することで、ドラマは一つの最高潮に達していると思う。
「シーズン3」は全話通してダークな展開が続き、ラストの顛末も悲痛に溢れているが、その悼みや残酷さこそが、この振り切ったストーリーテリングと世界観をエンターテイメントとして成立させていると思える。
無論その悲哀は、MCUの時間軸の中で同時進行的に繰り広げられていた「シビルウォー」の悲哀とも巧みにリンクし、MCU全体の世界観を更に深めていると言える。
S.H.I.E.L.D.のエージェントたちは、ストーリーが進むにつれ、みなぞれぞれにあまりにも大きい喪失と苦悩を抱えていく。
それはまさに、トニー・スタークをはじめアベンジャーズのヒーローたちが抱える苦悩と同等のものであり、エージェントの一人ひとりがヒーローとしての宿命を背負っていることの証明でもあろう。
Information
タイトル | エージェント・オブ・シールド:シーズン3 MARVEL’S AGENTS OF S.H.I.E.L.D. |
製作年(放映期間) | 2015年〜2016年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | ヴィンセント・ミシアーノ ケヴィン・タンチャローエン ギャリー・A・ブラウン |
脚本 | ジェド・ウェドン モーリサ・タンチャローエン DJ・ドイル |
出演 |
クラーク・グレッグ
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クロエ・ベネット
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ブレット・ダルトン
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ミンナ・ウェン
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イアン・デ・カーステッカー
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エリザベス・ヘンストリッジ
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ニック・ブラッド
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エイドリアンヌ・パリッキ
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ヘンリー・シモンズ
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ルーク・ミッチェル
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ウィリアム・サドラー
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コンスタンス・ジマー
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アンドリュー・ハワード
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ピーター・マクニコル
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ブレア・アンダーウッド
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パワーズ・ブース
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ディロン・ケイシー
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ナタリア・コルドバ=バックリー
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エイドリアン・パスダー
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ジョン・ハナー
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鑑賞環境 | インターネット(Disny+・字幕) |
評価 | 8点 |
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