「カマキリ」“若者たちは殺し合いながら成長していく”

2026☆Brand new Movies

評価:  5点

Story

人知れず殺しを請け負ってきた暗殺業界が混迷に陥るなか、新世代の殺し屋たちが動き始める。古い掟(おきて)が崩壊した今、闇社会に君臨するのは果たして誰か?掟など存在しなくなった殺し屋ビジネス。長い休暇から戻ってきた一流の殺し屋カマキリは、ライバルでありかつて共に訓練をしたジェイ、そして一度は引退していた伝説の殺し屋トッコとトップの座を争い対決することになる。 Filmarksより

『カマキリ』予告編 - Netflix
人知れず殺しを請け負ってきた暗殺業界が混迷に陥るなか、新世代の殺し屋たちが動き始める。古い掟が崩壊した今、闇社会に君臨するのは果たして誰か?『カマキリ』は、Netflixで9月26日 (金) より独占配信スタート。#Netflix #ネット…more

 

Review

前作「キル・ボクスン」は、ビジネス化された“殺し屋業界”の実情と、その中で絶対的なエースとして存在する一人の女殺し屋を軸として描かれる内紛が、内幕モノとしてケレン味たっぷりに描き出された快作だった。
キアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」を筆頭に世界規模で量産、シリーズ化されている殺し屋たち同士の諍いを、韓国映画らしい洗練されたアクション性と、容赦ないバイオレンス性、そして独特のブラック・ユーモアで彩ることで、類似作とはまた異なる独創性を生み出していたとも思う。

前作でもその名前のみ登場し、“キル・ボクスン”と並ぶ手練れと説明されていた“カマキリ”が本作の主人公。前作を観た段階で、このキャラクターが続編への布石となることは明らかだったが、本作は「キル・ボクスン」の続編というよりは、その“カマキリ”を主人公にしたスピンオフという位置づけが正しいと思う。

「キル・ボクスン」の世界観を継承し、痛烈なアクションとバイオレンスはしっかりと堪能できる。
ただ、主人公“カマキリ”のキャラクター性は、前作から想像していたよりも随分若く荒削りだった。
本作のストーリーテリングとしては、前作で描かれた“キル・ボクスンの叛乱”によって崩壊した殺し屋業界のピラミッド構造において、新世代の筆頭である“カマキリ”たちが己の存在価値をかけて奮闘するというものだった。
しっかりと殺し合ってはいるけれど、主要キャラクター同士の関係性は青春群像劇にも近く、そのアンバランスさは逆に本シリーズに相応しい味わいにも感じた。

ストーリー性そのものが、前作「キル・ボクスン」に対する、サブストーリー的な要素が強いので、どうしても映画作品としてのエモーションとしては弱さを感じてしまったことは否めない。
主人公をはじめとするキャラクターたちが若く、総じて青臭いことも、“キル・ボクスン”が伝説的な殺し屋であると同時に、15歳の娘の母親であるという二面性を孕むキャラクターであったことに対して、どうしたって軽薄に感じた。

だがしかし、それらの映画的な軽薄さやライト感も、本作がスピンオフであることを踏まえると許容できるものではある。
ほんの少し本作でも登場した“キル・ボクスン”先輩と関係性を踏まえると、キル・ボクスンVSカマキリという構図はなかなか想像しづらいけれど、本作による世界観の深まりを踏まえて、「キル・ボクスン2」を待ちたいところ。

 

「キル・ボクスン」“先輩の命令は絶対ッス!でも殺し合うッス!”
本作「キル・ボクスン」も、まさしく韓国産の殺し屋業界映画であり、このジャンルと韓国映画の相性をきっちりと見せつけている。

 

 

Information

タイトル カマキリ MANTIS
製作年 2025年
製作国 韓国
監督 イ・テソン
脚本 ピョン・ソンヒョン
イ・テソン
イ・ジンソン
撮影
出演 イム・シワン
パク・ギュヨン
チョ・ウジン
チョン・ベス
ペ・カンヒ
ファン・ソンビン
ユ・スビン
チェ・ヒョヌク
キム・ジュンベ
パク・ガンソプ
鑑賞環境 Web配信(Netflix・字幕)
評価 5点

 

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