評価:
5点Story
コールソンが自らの命と引き換えに地球を救った前シーズンから一年。デイジー、シモンズらは宇宙でフィッツの行方を捜し続けていた。一方、地球では、マックが長官となり新生シールドを率いていた。 そんな中、各地で謎の現象が発生。シールドがその現象を追うと、異空間との扉が開き、新たな敵が現れる。彼らは一体、何ものなのか!? Filmarksより
「エージェント・オブ・シールド シーズン6」 予告編マーベルが贈る『アベンジャーズ』のスピンオフ、新シーズン登場。異空間の扉から現れた驚愕の敵、新生シールドの壮大な激闘が始まる!!4月22日(水)・全話一挙デジタル配信・ブルーレイ COMPLETE BOX・DVD Part15月13日(水)・DVD Part2
Review
前シーズン(シーズン5)でついに「多元宇宙」の存在を明確にし、“MCU”の本流に先行して“マルチバース”の入り口に我々観客を放り込んだ顛末は、これから新たなフェーズを迎えるMCUファンにとって、とてもエキサイティングだった。
それは、大きなカタルシスを得られぬまま終えてしまったシーズン全体の消化不良感を補い、次シーズンへの期待感を膨らませるものだったと言えよう。
ただし、このシーズン6に対する懸念は大いにあった。
何よりも、シーズン5の結末の直後に起こるはずであるサノスの“指パッチン”をどう受けて、ストーリーを展開させていくのか。その点は、今シーズン冒頭において最大の焦点であった。
が、しかし、実際蓋を開けてみると、ドラマシリーズの時間軸の中では前シーズンの最終回から1年が経過しており、“サノスの侵略”については微塵も触れられない。
どうやら、“ニュータイムライン”が生成されたという理由付けで、MCUの本流とは全く別の次元で物語が展開されるということらしい。
思わず唖然としてしまった。このストーリーテリングはどうなのかと思った。
「多元宇宙」の存在が明確化された以上、そういう展開もアリではあろう。
ただ、このドラマシリーズが魅力的なのは、MCUという大河の流れと並走し、巧みにリンクし合うからこそではなかったか。
言うなれば、このドラマ自体に強力なスーパーヒーローは存在しないけれど、シールドのエージェントたちの水面下での暗躍が、表舞台のアベンジャーズを下支えしているという事実こそが、最大の魅力だろうと思うのだ。
せめて何か論理的な説明があれば良かったが、それもなくただただ強引に「別次元の話」とされては、正直、興が覚めてしまった。
前シーズンで自らの死を受け入れて“タヒチ”に去ったコールソンの生死もどこか曖昧なまま、彼そっくりの敵役を登場させる展開に対しても、浅はかさを感じてしまったことは否めない。
そして、その“別物”のコールソン(パチャクテク)とアイゼルのヴィランコンビも、なんだか仰々しい割には、脆くあっけなく退場しあまりに魅力が無かった。
前シーズンまで22話編成だったが、今シーズンでは全13話と縮小されており、シリーズとして低迷してしまっているのは明らかだろう。
どうやら打ち切り寸前というところだったようだが、何とかファイナルシーズン(シーズン7)へ繋げてくれたことには一縷の希望を持ちたい。
そして舞台は、まさかの「過去」へ。
でも、このドラマシリーズの物語をあと1シーズンで収束させて、MCUの新フェーズに繋げていくのならば、余程ドラスティックなストーリーテリングが不可欠だろう。
それはフツーの作り手たちであれば困難極まりないことであろう。
が、なんてったってそこは天下のMARVELである。タイムスリップ、多元宇宙にマルチバース、際限なく広げて見せたこの“大風呂敷”を束ねられるのであれば、それも可能であると信じたい。
さて、シーズン7の日本配信はまだ未定のようなので、この際「エージェント・カーター」も観ておくかな。
Information
タイトル | エージェント・オブ・シールド:シーズン6 MARVEL’S AGENTS OF S.H.I.E.L.D. season6 |
製作年(放映期間) | 2019年 |
製作国 | |
監督 | |
脚本 | |
撮影 | |
出演 | クラーク・グレッグ |
ミンナ・ウェン | |
クロエ・ベネット | |
イアン・デ・カーステッカー | |
エリザベス・ヘンストリッジ | |
ヘンリー・シモンズ | |
ナタリア・コルドバ=バックリー | |
ジェフ・ウォード | |
鑑賞環境 | インターネット(Disny+・字幕) |
評価 | 6点 |
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