おヒサシネマ!「風立ちぬ」“脳裏によみがえる12年前の空の青”

スバラシネマReview

評価:  10点

Story

少年・堀越二郎は夢を見た。憧れの飛行機の設計士であるカプローニの夢だ。カプローニに励まされ、堀越二郎は飛行機の設計士になることを夢見る。時は流れて二郎は、青年へと成長していた。汽車に乗っている最中に大地震に見舞わてしまい、偶然同じ汽車に乗っていた里見菜穂子と遭遇する。 さらに時代は進んでいき、東京帝国大学を卒業した二郎。飛行機開発会社・三菱に就職した二郎は、戦争に突入する日本の下、戦闘機の開発に携わっていく。戦火が激しくなっていく中、カプローニの夢や、里見菜穂子との再会を経て、夢に見た理想の飛行機の開発を進めていく。 Filmarksより

 

Review

戦後80年の夏、お盆休みの最終日。劇場公開以来12年ぶりに「風立ちぬ」を観た。

改めて、本作を象るものは、純真な狂気だったと思う。

飛行機製造に人生をかけた主人公の狂気、己の体を蝕む病を連れ添って愛する人と寄り添うヒロインの狂気、妄信的な正義に寄って破滅へと突き進む国の狂気、そして、この映画世界を創造した宮崎駿の狂気───。

そこに描きつけられていたものは、現代人や凡人、そして彼ら以外の他人には理解し難く、あるいは理解する必要もない、孤独で崇高な美意識だった。
登場人物たちの純粋な煌めきが、輝きを増すほどに、戦争と病と絶望が渦巻く空の深い青が、狂気的に見えてくる。
ストーリー、作画の線、キャラクターの声、このアニメーション映画を彩るすべてのものは、どこか歪で、脆く危うい。ただだからこそ、本作は唯一無二であり、完璧だ。

12年前の夏、困惑に限りなく近い感嘆を覚えながら、本作を2度観たこと。そして映画鑑賞後に仰ぎ見た青空に感じた狂気が、脳裏にありありとよみがえった。

 

「風立ちぬ(2013)」<10点>
「狂おしい」エンドロールが流れ始めたとき先ず浮かんだフレーズはこれだった。ストーリーそのものは、とても古風でオーソドックスに見えるけれど、過去の宮崎駿作品のどれよりも、もっとも“狂おしい”までの感情に埋め尽くされた映画だと思った。正直なとこ…more

 

Information

タイトル 風立ちぬ
製作年 2013年
製作国 日本
監督
脚本
作画監督
声の出演
野村萬斎
鑑賞環境 Blu-ray
評価 10点

 

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