
評価: 8点
Story
イケメンだけどヘンクツなフランク(キアヌ・リーブス)。美人なのにドクゼツが止まらないリンジー(ウィノナ・ライダー)。気がつけば、“おひとり様”記録更新中のふたりが、豪華でロマンチックなリゾート婚に招待された。楽しいはずのお祝いの旅だが、ふたりにとっては悪夢だった。花婿は、フランクと絶縁中の異父兄弟で、リンジーを捨てた元婚約者だった。出会った瞬間から、互いに感じの悪さを感じたふたりだったが、飛行機もディナーの席も、ホテルの部屋まで隣に!口を開けば意見は対立、バトルを繰り広げるふたりだったが、思いがけないときめきが舞い降りる。果たして、まわり道を続けるふたりの恋の終着点は―――? Filmarksより
 映画『おとなの恋は、まわり道』12/7(金)公開 本予告編映画『おとなの恋は、まわり道』本予告編キアヌ・リーブス×ウィノナ・ライダー輝き続けるふたりが贈るスパイスのきいた大人のラブストーリー2018年12月7日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開監督・脚本:ヴィクター・レヴィン 出演:ウィノ…more
Review
高校生の頃、自室に初めてハリウッド女優のポスターを飾った。それがウィノナ・ライダーだった。
あれから20年余りの年月を経て、画面に映る主演女優は、流石に老けてはいたけれど、その分自分自身も老けているわけで、感慨深さを覚えると同時に、久しぶりの主演映画で振り切ったキャラクターを演じる彼女は魅力的だったと思う。
「おとなの恋は、まわり道」なんてユルい日本語タイトルがつけられているけれど、このラブコメが描き出すストーリーと人物描写は、決してユルくもヌルくもなく、極めて痛々しく、辛辣だ。
そしてだからこそこの上なく、可笑しい。
おそらく、映画史上、最も無様であけすけで何のロマンティックも感じさせないSEX。
その様を大笑いで見届けながら、「人間」の動物としての本質的な滑稽さと、イロイロあって「恋」というよりも人間関係そのものに対して面倒になり、臆病になる“おとなたち”の愚かさと愛らしさを等しく感じた。
その痛々しい主人公二人を、30年に渡ってハリウッドきっての美貌を保持しつつも、皆から“変わり者”のレッテルを貼られてきた二人のスター俳優が演じることの醍醐味。そのキャスティングセンスが何よりも見事だったと思える。
キアヌ・リーブスに至っては、風貌的には近年の大ヒット作「ジョン・ウィック」そのままなので、かの映画の劇中でも確実に“変人”の部類であるジョン・ウィックのプライベートを見ているような錯覚にも陥る。
植物に二酸化炭素を吐きかけて「光合成して〜」と語りかけ続けるウィノナ・ライダーの様も、なんだかんだあって精神的に追い込まれた彼女のリアルな私生活を見ているようで、苦笑いが止まらない。
そういう具合に、主演俳優それぞれのメタ的な要因も絡み合いながら、シンプルだからこそ人間模様の芳醇さを感じることができるラブコメに仕上がっていたと思う。
30年に渡ってハリウッド映画を観てきた一映画ファンとして、この映画と、“まわり道”しつつも第一線で輝き続ける主演俳優たちを愛さずにはいられない。


Information
| タイトル | おとなの恋は、まわり道 DESTINATION WEDDING | 
| 製作年 | 2018年 | 
| 製作国 | アメリカ | 
| 監督 | 
 ヴィクター・レヴィン 
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| 脚本 | 
 ヴィクター・レヴィン 
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| 撮影 | 
 ジョルジョ・スカリ 
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| 出演 | 
 ウィノナ・ライダー 
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| 
 キアヌ・リーヴス 
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| 鑑賞環境 | インターネット(Netflix・字幕) | 
| 評価 | 8点 | 
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