
評価: 8点
Story
近未来。グレイ・トレイス(ローガン・マーシャル=グリーン)は妻のアシャ(メラニー・バレイヨ)と仲睦まじい日々を送っていた。しかしある日、謎の組織に襲われ、最愛の妻を失い、自身も全身麻痺の重症を負ってしまう。失意の中、巨大企業の科学者がある提案をされる。彼の目的は、実験段階にある「STEM」と呼ばれる最新のAIチップを人体に埋めることだった。手術の結果、グレイは再び体を動かすことができるようになる。そればかりか、「STEM」に身をゆだねると人間離れした動きができるようになり、人間を超越した身体能力を手に入れてしまう。さらに、「STEM」は頭の中の相棒としてグレイと対話するようになる。身体能力を<アップグレード>されたグレイは手に入れたこの力を駆使して「STEM」と共に妻を殺害した組織に復讐を誓うのだがー。 Filmarksより
映画『アップグレード』予告編90秒2019年10月11日(金)渋谷・シネクイント、新宿シネマカリテほか全国ロードショー世界が注目するクリエイター ジェイソン・ブラム×リー・ワネルが贈るSFアクションがついに日本公開!【STORY】近未来。グレイ・トレイス(ローガン・マーシャ…more
Review
<<ネタバレあり>>
得体の知れない「悪意」によって、愛する妻と自身の体の自由を失った不遇な男が、“機械”を体に埋め込み、文字通りの“殺人マシーン”と化して復讐に挑む。
翌日への憂鬱を抱えた休日の夜に観るには相応しい、B級SFの娯楽性を存分に堪能できる映画だった。日曜洋画劇場と淀川長治氏が健在な時代であれば、きっと何度も放送されたであろう。
サイボーク化の悲哀、AIの人格化と暴走、隠された陰謀……、この映画の娯楽を彩るテーマは、過去の幾つもの作品でもはや使い古されたものかもしれないが、描き方、映し出し方がとても丁寧でフレッシュなので、終始飽くことがなかった。
「機械」という悪魔に見初められてしまった男の過酷で壮絶な運命が、「寄生獣」や「ヴェノム」を彷彿とさせるある種の“バディ感”と共に展開していくストーリーが、とてもユニークだったとも思う。
決して、全てが目新しい映画ではないけれど、オリジナル作品として、監督と脚本を務めたリー・ワネルという監督の手腕と創造性は中々のものだ。先日観た現代版「透明人間」でも監督・脚本を務めたこの映画人には今後も期待したいと思う。
映画は、この手のダークSFに相応しい辛辣なエンディングを迎える。
それがただ後味の悪い悲劇に見えるのではなく、現代の社会に対する警鐘として妖しき光の中に浮かび上がってくることが、この映画が“質の高いB級SF映画”であることの証明だろう。
この世界に喜びを見いだせず、苦しみに耐えかねる人類は、そのうち皆、仮想現実に押し込められてしまうのではないか。
そう考えると、この映画が「マトリックス」の前日譚のようにも見えてくる。



Information
| タイトル | アップグレード UPGRADE |
| 製作年 | 2018年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 |
リー・ワネル
|
| 脚本 |
リー・ワネル
|
| 撮影 |
ステファン・ダスキオ
|
| 出演 |
ローガン・マーシャル=グリーン
|
|
ベッティ・ガブリエル
|
|
|
ハリソン・ギルバートソン
|
|
|
メラニー・バレホ
|
|
|
ベネディクト・ハーディ
|
|
|
クリストファー・カービイ
|
|
|
ケニー・ロウ
|
|
|
サチン・ジョーブ
|
|
| 声の出演 |
サイモン・メイデン
|
| 鑑賞環境 | インターネット(Amazon Prime Video・字幕) |
| 評価 | 8点 |
Recommended
画像引用:https://amzn.to/2ZP92oX



コメント