#ミステリー・サスペンス

スバラシネマReview

スバラシネマex「ガス人間」“日韓のクリエイティブの混合と稀代のサラブレッドが東宝特撮臭を充満させる”

20年ほど前に、TSUTAYAでレンタルしたソフトで、東宝の異色特撮映画である「ガス人間第一号」を鑑賞した。ユニークなSFスリラーであり、スリリングな展開と切ない物語の顛末、そして主演の三橋達也の男臭さ、ヒロインの八千草薫の憂いと美しさ、ガス人間を演じた土屋嘉男の渋さと怪しさを堪能できる印象的な映画だった。
2026☆Brand new Movies

「開戦前夜」“今この瞬間の空気感を感じ、侃々諤々の議論を繰り広げ続けなければ”

本作は、「総力戦研究所」という、これまであまりつぶさには語られてこなかった研究機関に集った人物たちの視点と苦悩から、この国の「戦争」と「敗戦」の本質を描き出していた。この国の何が戦争を引き起こし、そして「崩壊」へと至らしめたのかということを、文字通り侃々諤々の“議論”と共に突きつける。
2026☆Brand new Movies

「ブラックバッグ」“困惑と恍惚、そして最高級の余韻に包みこまれる”

開始3分間、本作は、一人の英国紳士が夜のロンドンを歩く背中を追い続ける。その男が、マイケル・ファスベンダー演じる主人公であるわけだが、彼が何者であるかの想像も含めて、我々観客は本作のサスペンスに既に惹き込まれ、同時に緻密にデザインされたこの映画の世界観を垣間見る。
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スバラシネマReview

スバラシネマex「キャシアン・アンドー (シーズン2)」“曖昧な「正義」の境界線上の暗躍を描き出した前日譚の前日譚”

2シーズンに渡った“前日譚”の“前日譚”は、主人公キャシアン・アンドーが、もたらされた「情報」の手がかりを得るために再び基地を出発するという、あまりにも地味で、飾り気のないシーンで完結した。そのあまりにも潔い終幕に、思わず呆気なさを感じてしまうと同時に、深い納得感と感慨が生じていることに気づいた。
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「木挽町のあだ討ち」“「時代劇娯楽」を堪能し晴れ晴れとした気持ちで劇場を後にした”

原作やあらすじをほぼ把握したまま鑑賞に至ったが、つまるところ、この文字通り芝居がかったアバンタイトルを観た時点で、本作が紡ぐであろうストーリーの本筋は感じ取れてしまう──けれど、
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「グッドニュース」“嘘のような真実、真実のような嘘に彩られた高品質ブラックコメディ”

秀逸な“史実パロディ”であり、上質なブラックコメディだった。舞台は韓国と日本、そして出演陣も各国の俳優たちだけれど、そのルックや語り口には、ハリウッドの手練れが撮っているような映画的な芳醇さが溢れていた。配信映画であるものの、改めて韓国映画の土壌の豊かさを感じた。
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「LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン」“10年以上の旅路を経て、ついに一行はあの怪人のもとへ”

本作のストーリーは、まさに劇場版第一作の冒頭シーンに着想を得たストーリーテリングであり、ついに小池健監督が牽引してきたこの「LUPIN THE IIIRD」シリーズが、“複製人間”の前日譚に辿り着いたことに、素直に高揚感を覚えた。
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「MERCY/マーシー AI裁判」“人間の脆さと弱さを映し出すAIとの未来に感じた困惑と涙”

本作の風貌はいかにも“B級SF”のそれであり、普通であれば劇場鑑賞はスルーして、早々に開始されるであろうサブスク配信を待っていたことだろう。ただ、主演俳優をはじめとするキャスティングの座組で、ほぼ衝動的に劇場鑑賞に至った。
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「灼熱の魂」“怒りの連鎖に自ら踏み入った母親の、真の罪と罰”

この映画が描き出す物語自体に対して、私個人の価値観は、行き場を見失い、困惑してしまったことは否めない。もっと端的に言ってしまえば、私はこの物語が辿り着いた終着点において、「納得」がいかなかった。そして、本作のテーマそのものへの是非に対して逡巡が尽きなかった。
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「クライング・ゲーム」“もう少し退屈であれば、人間の「性」をもっと深めたかもしれない”

観終わってもなお、この作品の“類”を端的に表すのは難しいと感じた。なかなか一筋縄ではいかないそのストーリーテリングは、その重層感も含めて、アカデミー賞脚本賞の栄誉に相応しかったのだろうと思える。
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