2025☆Brand new Movies 「宝島」“「無知」に対して、耳を傾けるという最低限の振る舞いを” 映画の送り手も受け手も双方が扱いづらい“うちなーぐち”を俳優たちに徹底させて、敢えて“伝わりづらい”映画表現に挑んだことは、本作の根幹を成す演出意図であり、この物語に対する正しく、真摯な姿勢だったのだと痛感する。 2025.09.28 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「大統領の陰謀」“何が変わらなくとも、あり続けるべき報道の姿勢と責任” 主人公の新聞記者が、情報源の男に会うために、人気のない地下駐車場の階段を足早に下りていく。どこにでもありそうな建物をロケーションにしたありふれたシーンのはずだけれど、彼がこれから危険を伴う“真相”へと踏み入っていく状況がよく伝わってきた。 2025.09.21 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「バレリーナ:The World of John Wick」“番外編なので俺は休憩──いややっぱり出たい!戦いたい!by映画馬鹿” 『ジョン・ウィック』という映画の世界観に存在していたものは、世間一般からの作品に対する評価など二の次、三の次にして、ただひたすらに「俺が観たいアクション映画」を作りたいという一念だったように思う。 2025.09.07 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「モアナと伝説の海2」“世界観が広がるほどに際立つ映画的な薄味感” 映像的なクオリティは流石に凄い。が、お話は極めて凡庸で当たり障りがない。という、昨年見た前作とほぼ同じような印象に終止してしまったことは否めない。 2025.08.24 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ツイスターズ」“30年前と変わらない脅威と、真っ当な災害映画的アップデート” ディザスター映画(災害映画)が好きだ。人間、生物としてこの地球上に生存していく上で、人類の生命を脅かすほどの天変地異は、古来より不安と不幸の対象であり、同時に「畏怖」の象徴でもあった。 2025.08.16 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「皇帝のいない八月」“今この瞬間にも存在し得る狂気と、名優が演じた無知な乗客の意味” 渡瀬恒彦演じる主人公の、“軍人”としての憂いと憤り、そこから端を発した“狂気”に対して、現代の日本人としてまったく共感できない。ただし、その共感性の欠如を、「理解できない」と一笑に付し、この映画の本質を見誤ることもまた愚かだろう。 2025.08.14 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」“沈みゆく水の都で、藻掻き再浮上する名探偵の苦悩” 過去作と比べると、題材の知名度や舞台の華やかさでは劣るため、決して豪華絢爛とは言えず、地味な映画世界ではあったけれど、ミステリのテーマと映像的な世界観が合致した完成度の高さがあったと思う。 2025.08.03 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「アマチュア」“プロットとキャスティングで勝利した未来の発掘良品候補” 分析官の男が、愛する妻を殺害された怒りと、自身が所属する組織に対する失望からいきり立ち、前代未聞の復讐劇を繰り広げるというアイデアが、スパイ映画の系譜の中でも新しく、エキサイティングだった。 2025.08.02 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」“決して小さくなかったであろうマルコヴィッチの穴” MCUに対する個人的な“再燃”を期待し、面白さを確信していた「ファンタスティック4」の最新リブート作だったけれど、明確な“不完全燃焼”に終わってしまったことは否めない。いろいろと問題点や弱点が散見される作品だったが、端的に言ってしまえば、「映画が下手」ということだと思う。 2025.07.27 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」“戦いに狂う浮世、数百年に渡る悲しみと絶望” 圧倒的な空間美と様式美、そして、人なるもの、鬼なるものに共通する世の無常と無情。その世界観は、まるで歌舞伎のように普遍的な美意識と、人間模様に彩られ、一つ超越したクリエイティブに到達していたようにすら感じる。 2025.07.21 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview