2025☆Brand new Movies 「正体」“主人公と主演俳優の中に等しく存在する「人たらし」の魅力” 今年は、横浜流星という俳優にハマりつつある。(いやハマっている)これまで何となく演者として軽薄な印象を持ってしまっていたけれど、今年鑑賞した「片思い世界」そして「国宝」での役者としての“華”が本物であることを痛感した。そして、半年遅れで鑑賞し始めたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」を見進めていくに伴って、その思いはさらに深まっている。 2025.07.21 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「スーパーマン」“やや愛犬が活躍し過ぎな、今この世界に必要なヒーロー映画” ヒーロー自身の背景や成長過程は最小限に省略して、彼が不器用なまでにひたすらに人々を守り続ける様を描き連ねた映画世界には、ジェームズ・ガン監督が今この時代だからこそ、「スーパーマン」という映画に込めた価値と矜持が溢れていたように思う。 2025.07.14 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ラストマイル」“歩くよりも少し早いベルトコンベアーから降りる勇気を” 世界で最も有名な某巨大オンラインマーケットを題材にして、その配送センターや物流経路を舞台とした本作は、あらゆる側面においてとても現代的な作品だったと思う。現代人にとって、極めて身近な生活インフラが、現在進行系でもたらしている“功罪”を、巧みなストーリーテリングで捉えた佳作であることは間違いない。 2025.07.14 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ビーキーパー」“現実世界のフラストレーションを打破する「養蜂家」の痛快” 横行する振込詐欺グループの“巣窟”を、殺人マシーン、いや“養蜂家”のジェイソン・ステイサムが急襲する。荒唐無稽なキャラクター設定による、ニヤニヤが止まらないアクション展開は、あまりにも非現実的だけれど、それを確固たるエンターテインメントとしてまかり通すのがステイサム映画というもの。 2025.07.06 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「F1/エフワン」“今この瞬間に命と金とプライドを賭ける映画人たちの矜持” 映画史を彩ってきたあらゆる「王道」が、映画上のレース展開とは違ってコースから逸脱すること無く、清々しいくらいに堂々と繰り広げられる。そこには、監督と主演俳優をはじめとする製作チームにおける、映画製作に対しての「自信」がみなぎっていたように思えた。 2025.06.30 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ナイトメア・アリー」“下劣な見世物小屋に奥に待ち受ける鏡、そこに映った「怪物」の正体” 「見世物小屋」の記憶が、薄ぼんやりではあるけれど脳裏に残っている。縁日の人だかりの奥に、その即席の小屋は建てられていて、おどろおどろしく、どこか淫靡な雰囲気で描かれた看板を、子どもながらに“遠慮”して遠目で見ていた記憶。 2025.06.30 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「M3GAN/ミーガン」“新たなホラーアイコンの起動と強制終了” 多くの子どもは、幼少期に人形を話し相手として自我を育てる。そしてある時は、孤独を感じる子どもたちを癒す存在にもなるだろう。ただしそれは、“何も話さない人形”を通じて、自分自身を投影し、「自分」という存在を知っていく過程で成立するものなのだと思う。 2025.06.21 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「国宝」“「人間失格」の先にある狂気と熱狂” 「芸」という、その価値の本質がひどく曖昧で、故に悪魔的な魅力を放ち続けるモノの狂気と、深淵。174分という映画の尺があまりにも短く感じられるほどに、光と闇が濃縮された映画世界に恍惚となり、うまく言葉を紡ぐことができない。 2025.06.14 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「フランケンシュタイン」“「悲しき怪物」の原点であり原典が、新時代に通じる悲哀を生む” 今秋(2025年)、新たな「フランケンシュタイン」映画が、ギレルモ・デル・トロ監督によって“生み出される”という報を聞いて、大きな期待感と高揚感を覚えた一方で、そういえばオリジナルの『フランケンシュタイン』は未鑑賞だったと思い、鑑賞。 2025.06.07 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview
2025☆Brand new Movies 「ANORA アノーラ」“「対価」を受け取り、それでも彼女は生きていく” ネオンに彩られたNYの夜の街、セックスワーカーとして生きる“持たざる者”の彼女が、失ってしまったものは何だったろうか。そして、この悲しく、虚しい数日間で、彼女が得たものは何だったのか。 2025.06.07 2025☆Brand new MoviesスバラシネマReview