
最近どうも新しい映画(未見の映画)を観るという気力と機会に恵まれなくて、寝つきの悪い夜中に、もうすでに何度も見ている名作のDVDを連夜寝ながら観ている。
ので、そのスバラシさをあらためて確認しようと思ったり。
もうこの映画は本当に何度観たか分からない。子供の頃から観ていたアニメ映画を除外すれば、すべての映画の中で群を抜いて、観た回数の多い映画だと思う。
何回観ても、笑えて、その巧みなストーリーに感心してしまうんだから、やはり三谷幸喜(脚本)はスゴイ。
もちろん往年のアメリカ映画の名作「十二人の怒れる男」のパロディである以上、オリジナルの偉大さは確かなところではある。が、同時に、その密室サスペンスの名作をベースにして、臆せずに「日本人」と特性を巧みに反映させた“可笑しさ”を全編に散りばめて、最高の密室コメディに仕立て上げた三谷幸喜という脚本家も充分に偉大であると思う。
計算されたコメディ要素にとどまらず、オリジナルと同様に、秀逸なサスペンス性とドラマ性もしっかりと併せ持つ本当にスバラシイ脚本である。
12人の“日本人版”陪審員を演じるそれぞれの役者たちも素晴らしく、一様に曲のある役どころを可笑しみを込めて演じている。(とても若くて、ヒョロッとしている豊川悦司がやはり印象強い☆)
本当に良い映画というものは、何回観たって、初見時の「感情」が色あせないものだということを、「笑い」という要素においてまざまざと物語るこの作品は、やはりスバラシイ。
「12人の優しい日本人」
1991年【日】
鑑賞環境:DVD
評価:10点

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