「アポロ計画」の特集番組を見ていると、無性にこの映画が観たくなった。
「月へ人類を送る」
あのJFKの号令から端を発した「アポロ計画」。NASAの大事業のハイライトはもちろん、1969年のアポロ11号による「月面着陸」だろう。
しかし、今尚NASAの組織内において、最たる価値を持つ功績として掲げられているのが、この「アポロ13」の“事故”からの“生還”であるという。
宇宙開発という大事業において、重要視するべきものは、その価値観において多岐に渡ると思う。
「月面着陸」という大目的の達成は、もちろんその一つであると思うが、同時に、「事故死」という最悪の失敗を避けることも、「成功」と同等の価値を持つ成果だと思う。
そういう意味で、NASA史上最大に“危機”を最大の“栄誉”に転じさせてみせた、飛行士たちをはじめとするアポロ13のスタッフの功績は、偉大であり、その人間模様を緻密に描き出した今作の素晴らしさを唯一無二のものにしていると思う。
久しぶりに観たが、何度観ても、ラストの交信再開のシーンには、心がふるえる。
「アポロ13 Apollo 13」
1995年【米】
鑑賞環境:DVD
評価:10点
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