おヒサシネマ!「ゴジラ×メカゴジラ」“良作として愛せる幾つかの理由と胸熱ポイント”

スバラシネマReview

評価:  8点

Story

いくどもゴジラの襲来を受けてきた日本は、究極の対ゴジラ兵器の開発を決断した。それは昭和29年に倒したゴジラの骨格を基にした機龍“メカゴジラ”だ。4年の歳月をかけ機龍が完成した時、ゴジラが八景島に上陸。ここにロボット対怪獣の決戦が始まった。 Filmarksより

 

 

Review

本作が、玉石混交のゴジラ映画シリーズの中でも数少ない「良作」と断言できる理由は幾つかある。

まず一つ目は、“メカゴジラ”という既存のキャラクターを、完全に人間側の「兵器」として描き出し、災厄としてのゴジラに対峙させたことだろう。

1974年の「ゴジラ対メカゴジラ」で初登場したメカゴジラは、“ブラックホール第三惑星人”という宇宙人が、地球侵略のために差し向けたメカ怪獣であり、その存在そのものが荒唐無稽過ぎた。
1994年公開の「ゴジラVSメカゴジラ」では、本作同様に対ゴジラ兵器として日本政府側がメカゴジラを開発するが、この映画ではゴジラ自体のキャラクター性が中途半端で、その対立構図に魅力が生まれなかった。

その点、本作に登場する「3式機龍」と名付けられたメカゴジラは、その命名からも伝わるように、日本政府や自衛隊の肝いりの“作戦”の根幹であることが、作品自体の“熱”に繋がっていると思える。

 

二つ目に、“機龍”の中核を成すものが1954年の「ゴジラ」第一作で登場した初代ゴジラの骨格をメインフレームとして開発された生体ロボットであるということ。

設定や着想自体は極めて“厨二病的”であることは否定しないけれど、各方面からの科学的見地を集結させて製作される過程は、映画世界内の説得力を生んでおり、支援航空機と連携した輸送方法や遠隔操作など、運用面においても、一定のリアリティがあったと思う。

 

そして三つ目は、ヒロインのアニメキャラクター感。

主人公を演じた釈由美子は、決して“上手い演技”ではなかったけれど、彼女自身の体躯のビジュアルや美貌、良い意味でリアリティの無いキャラクター像には、二次元キャラのような魅力が備わっていた。まさにロボットアニメに登場するヒロインのような実在感の無さが、逆に本作の世界観の中で存在感を放つ要因となっていたと思う。

彼女が言い放つ「いくよ、機龍!」というセリフのフィット感は、ゴジラやメカゴジラの造形やスペクタクル性以上に、本作におけるハイライトかもしれない。

 

日本政府、自衛隊、科学者、ヒロインらが一体となって、ゴジラという未曾有の災厄に立ち向かい、勝利はせずとも退けるという展開が、やはり胸熱にならずにはいられない本作の魅力であろう。

そして本作に続き製作された次作「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」も含めて、この機龍シリーズは、長きゴジラ映画史の中でも屈指の連作だと、改めて声高に断言したい。

 

Information

タイトル ゴジラ×メカゴジラ
製作年 2002
製作国 日本
監督
脚本
撮影
出演
鑑賞環境 インターネット(Amazon Prime)
評価 8点

 

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