劇場公開時にも強く感じたことだが、この映画の最大の「失敗」は、“年の瀬”に公開できなかったことだ。
どういう諸事情があったのか知らないけれど、年明けの二週間後の公開になってしまったことは頂けない。
二週間くらい何とでもなったろうし、年の瀬、少なくともお正月に観られていたならば、鑑賞後に得られる多幸感はもっと大きなものになっていだろうと思えてならない。
とても楽しいコメディ映画であることは間違いないのだけれど、その一方でこの作品以降、三谷幸喜作品は無闇矢鱈に大風呂敷を広げていき、力が入れば入る程寒々しさが強まっていくことも事実。
そういうことを踏まえると、単純に有頂天には浸れない。
「THE 有頂天ホテル」
2005年【日】
鑑賞環境:動画配信
評価:8点
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