「七夕の国」は、「寄生獣」に続いて岩明均が発表した作品。
岩明作品の例に違わず、変わった話なんで、概要を説明するのは難しいのだけれど、簡単に言うと。
ある地方の血族の間で代々伝わる“能力”を受け継いだ平凡な大学生(主人公)が、能力の秘密、ルーツとなる土地の謎、宿命に巻き込まれていくという話。
物語の発想、歴史の構築、ストーリーの終着点とどれをとっても、秀逸で、インパクトがあると思う。のだが、一説によると、あまり読者の間で人気が出ず、半ば強引に終わらしたらしい。
確かに、物語の壮大さからすれば、全4巻というのはあまりに急ぎ足のようにも思う。
ただ、だとすれば、尚更に終盤のまとめ方は素晴らしいと思う。
物語の核となる“能力”の質、地方民族の間に受け継がれてきたある脅迫概念、そして主人公の主張とが、実にシンプルではあるが、巧く結びつき、この作品にふさわしいラストへと昇華されている。
話の筋だけを見れば、結構重く暗い内容なんだけども、それをこの漫画家らしい軽いテンションで流していっているところが、また巧い。
好きなセリフは。
「広すぎて、広すぎて! そうじすんのだって大変なんだぞ!!」
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七夕の国 (1) (1997/06) 岩明 均 |


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