「X-MEN:ファイナル ディシジョン」

2011☆Brand new Movies

 

アメコミヒーロー映画は大好きだが、このシリーズの前2作品にはどうにも高揚感に欠けて、好きになれなかった。
一応の「最終作」と銘打たれた今作は、前の2作品を見慣れていた分、高揚感の薄い世界観にも慣れ、幾分はマシだった。が、やっぱり「好き」というレベルには達しなかった。
こういう”イロイロキャラクター”がいっぱい出てきて協力したり対決したりする設定は大好きなんだが……。

いろいろと問題はあろうが、そもそもヒュー・ジャックマン演じる主人公のキャラクター性に魅力がない。
野性味溢れる風貌そのままに性格がいつまでたっても粗野なままで、シリーズ化される映画の主人公に相応しい葛藤やそれに伴う深みが無いことが、致命的だと思う。

それに対して、脇役たちのバリエーションは充分備わっているのだが、キャラクター性は豊富な反面、それぞれのキャラクターに華が無く、色々な意味で“弱い”。

結局、主人公やその他のX-MEN以上に存在感を出しているのは、超ベテラン俳優二人が演じるプロフェッサーとマグニートー。
まあ見方を変えれば、このシリーズはこの二人の積年の対立を描いているわけだから、当然と言えば当然だが、爺様VS爺様ではやはり華が無い。

「最終作」と言っておきながら、最後の最後でもこの二人の爺様の存在性に更なる続編への「布石」を頼る始末……。
とか言っていたら、最新作は時代を遡って、二人の若かりし日の“発端”を描くとのこと。なんだかなあ…。

あ、今作で良かったのは、エレン・ペイジが“壁抜けガール”役で急に出ていたこと。。。

 

「X-MEN:ファイナル ディシジョン X-Men: The Last Stand」
2006年【米】
鑑賞環境:Blu-ray
評価:5点

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