シアトルマリナーズのイチローが11年連続のシーズン200本安打達成を逃した。
「達成」が困難であることは、当然のように数週間前からトピックスとして取り上げられ続けた。
シーズンも最終盤にきて「あと3試合で18本必要」などと見出しがつく様には、
少々異様さを感じずにはいられなかったが、
その異様ささえも当たり前のように我々“凡人”に錯覚させることが、
むしろ彼が「イチロー」であることの証明のように思った。
尋常じゃない記録の更新を逃したからこそ、
その瞬間に、
「来シーズンはとんでもないことをやってくれそう」
という期待を覚えたスポーツファンも多いだろうと思う。
前々から思っていることだが、僕がイチロー選手に今後唯一期待することはただ一つだ。
「勝利」。
プロスポーツ選手としての「勝利」、それ以外にない。
彼が生業としているものはチームスポーツである。
もちろん今のままでも、彼の功績とその価値は揺るがないだろうが、
「イチロー」を更に高めるものは、11年連続の200本安打達成などではなく、
彼が所属するチームの「勝利」ただ一つだと思う。
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