「ヒストリエ」①②

「ヒストリエ」は、「寄生獣」「風子のいる店」「七夕の国」など、異種モロモロの異色作を発信し続ける岩明均の現在連載作品(アフタヌーンKC)である。

“アレキサンダー大王の書記官エウメネスの波乱に満ちた生涯”という、誰が漫画にするんだというような題材に目をつけ、きっちりと構築している。流石だ。

これまでにも、「ヘウレーカ」「雪の峠・剣の舞」などで“史劇”を描いてきた作者であるが、今作は漫画家になる前後からあたためてきた題材らしく、殊更に気合を入れている、らしい。

いわゆる“史劇モノ”を描く上でこの作者がスゴイのは、人々の生活習慣まできちんと踏み込む時代考証もさることながら、特筆すべきは、史劇の中における“現代性”であると思う。

時代の中に生きる登場人物たちの会話の節々に、現代的な“軽さ”を盛り込むことによって、キャラクターの存在が逆にリアルに映ってくる。

時代も土地も遠く離れた登場人物たちに、ある種の親近感と、人間としての息づかいを生み出している。

そうして、それが、決して“感情豊かではない”画風に、リアルさと興奮を覚える要因となっている。

とにかく、今のところ、岩明均の漫画にハズレはナイ。

3巻が待ち遠しい


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