「ウォンテッド」

2008☆Brand new Movies

 

この映画は、「弾丸と弾丸がぶつかって弾けるまでの弾道を追った映像が見たい」だとか、
「弾道を自在に操って芸術的な曲線を描かせたい」とか、
そういうビジュアルに対する妄想を「実現」させようというコンセプトのみで作られた映画で、それ以上のものもなければ、それ以下のものもない。

詰まりは、コレはコレできっぱり「完成」していると言える映画だ。と、思う。

「映画」が、音と光で構築されている以上、確実な目論見をもってして作り込まれた映像世界を前にしたならば、少々ストーリーがチープであろうが、整合性に欠けていようが、それはそれとして評価しなければならないと思うのだ。

すなわち、存在そのものがマンガ的に妖艶なアンジェリーナ・ジョリーが、訳も分からない主人公を強引に引き連れて、大暴走を繰り広げる冒頭シーンの時点で、この映画の価値は確定している。

どうも回りくどくなってしまったけど、要するに「こういう映画は、嫌いじゃないよ」ということ。

「ウォンテッド Wanted」
2008年【米・独】
鑑賞環境:映画館
評価:8点

コメント

タイトルとURLをコピーしました