「モアナと伝説の海」“バディの半神に、あの青い魔神的な娯楽性が欲しかった”

2024☆Brand new Movies

評価:  6点

Story

”モアナ”は好奇心に溢れた、海を愛する美しい少女だ。数々の伝説が残る南太平洋の大きな島で育ったモアナは、幼い頃に海と“ある出会い”をしたことから、海に選ばれる。そして16歳になったとき、運命に導かれるように“禁じられた”海へ旅立つが─。 Filmarksより

 

Review

まず何と言っても、「海」の描写力、表現力が凄い。
本作の映画世界の“テーマ”を踏まえた、このクリエイティブの結晶は、それだけでもこの作品に一見の価値をもたらしていると思う。
わりと最近の作品の認識だったが、それでも公開年は2016年、8年経って今年公開を控える続編は、きっとさらに映像的にアメージングな世界観を観せてくれるだろうと思える。

ディズニー映画らしい、非常に完成度の高い映像世界だった。
ただ、その一方で、ストーリー展開にはやや目新しさが無く、類型的だったことも否めない。
主人公モアナが“海”に選ばれる存在となった理由が明確に描かれず、少々ご都合主義的に見えたことが、物語全体を「寓話」の範疇に留め、ドラマとしての深みを感じられなかった最たる要因だったと思う。

また、ストーリー展開に伴い主人公のバディとなり、この物語の発端的存在でもある“マウイ”のキャラクター造形も少し希薄に思えた。変幻自在の“半神”として縦横無尽に活躍するキャラクターとしては、ビジュアル的にも、彼自身の言動的にも、中途半端な印象を拭えない。
同様のキャラクター的立ち位置としては、同じくディズニー映画の「アラジン」に登場するランプの魔人“ジーニー”が模範になったのではないか。マウイがジーニーに匹敵するくらいのキャラクター性とエンターテイメント性を放っていれば、本作の満足度は飛躍的に向上したと思う。

本作をプロローグとして、さらに世界観を広げるであろう続編では、主人公にまつわる真価の描きこみと、相棒キャラの娯楽性が爆発することを望みたい。

 

「アラジン」
5歳のとき、幼稚園のお遊戯会で「アラジンと魔法のランプ」の劇がクラスの出し物で、僕は主役のアラジンを演じた。ターバンとテカテカの派手な衣装を着て、セリフと音楽に合わせて踊り、ボール紙に金の色紙が全面に貼られたランプをこすった。今思い返すと、…more

 

Information

タイトル モアナと伝説の海 MOANA
製作年 2016年
製作国 アメリカ
監督
脚本
撮影
声の出演
鑑賞環境 インターネット(Disney+・日本語)
評価 6点

 

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