「ビートルジュース」“とりとめのない奇々怪々の源泉に飛び込むべし”

2024☆Brand new Movies

評価:  7点

Story

ある日突然死んでしまい、幽霊になるために修行中のインテリカップル。彼らは自分たちの家に越して来た家族を追い出そうと、人間退治のスペシャリスト、ビートル・ジュースを呼び出す。ところが、彼はとんでもないトラブルメーカーだった。 Filmarksより

 

Review

ティム・バートン監督作として無論認識はしていたし、印象的な作品ジャケットのビジュアルも記憶に焼き付くほど目にしてきた作品だが、この度初鑑賞。ハロウィーンをひと月後に控える初秋に観るには適したホラー・コメディだった。

ティム・バートンのフィルモグラフィーから見るに、本作は彼にとって最初のヒット作と言えるようで、明らかに低予算ながらもしっかりとこの奇才監督の世界観が反映されていた。
味わい深いミニチュアによる画づくりや、奇怪なクリーチャーの造形、そして“ガイコツの花嫁”など、彼がこの後に生み出す膨大なクリエイティブの源泉が、本作において既に満ち溢れていた。

正直なところストーリー展開を楽しむというよりも、次々に飛び出してくる奇々怪々のユニークやおぞましさを純粋に堪能すべき映画世界であり、その点においてもティム・バートンの創造の源という印象が強い世界観だと言えよう。

キャスト的にはやはりマイケル・キートンのエキセントリックなキャラクター表現が印象的。この名優のキャリアとしても、本作の出演がその後のキャリアアップの契機となっているようで、スタンダップコメディアンらしい“しゃべくり”を駆使して、強烈な怪演を見せている。
個人的には、若きアレック・ボールドウィンの風貌も印象的だった。近年の恰幅の良さからは目を疑うようなスマートな風貌は、まるでクリス・ヘムズワースとクリス・エヴァンスのアベンジャーズコンビを足して2で割ったような印象を覚えた。
そしてもちろん、少女時代のウィノナ・ライダーのアイコニックな魅力も、本作に華を添えていた。

想像以上に楽しい映画世界だったので、公開間近の“まさかの続編”も観ようと思う。
僕自身は、本作に対して完全な“にわか”だけれど、36年の年月を経て果たされるビートルジュース(マイケル・キートン)とリディア(ウィノナ・ライダー)の邂逅は、世界中の映画ファン、ティム・バートンファンの胸を熱くさせることだろう。

P.S.本作の日本語吹き替え版では、ビートルジュース役を西川のりおが演じたらしい。何だそりゃ、観たすぎるやろ。

 

「ティム・バートンのコープスブライド」
アニメ映画に有るべきなものは、目まぐるしいほどに繰り広げられるCGの映像力でも、一見だけでは物語の真理が掴めないような難解さでもなく、アニメーションに対する純粋な“愛くるしさ”だ。久しぶりに、キャラクター自体に愛着を感じ、アニメーションその…more

 

Information

タイトル ビートルジュース BEETLEJUICE
製作年 1988年
製作国 アメリカ
監督
脚本
撮影
出演
鑑賞環境 インターネット(字幕・U-NEXT)
評価 7点

 

Recommended

ビートルジュース (4K ULTRA HD & ブルーレイセット)(2枚組)[4K ULTRA HD + Blu-ray]
【ストーリー】 ある日突然死んでしまった新婚カップル。 立派な幽霊になるために修行中のふたりが、自分たちの住んでいた家に引っ越してきた変人一家を追い出そうと、霊界の用心棒“ビートル・ジュース"を呼び出した。 しかしこの男、霊界一のトラブル・…more

画像引用:https://virginiafilmfestival.org/films/beetlejuice/

コメント

タイトルとURLをコピーしました