映画も新旧の”観たい!”作品が多くてきりがないが、
漫画も、いつまでたってもきりなく買い続けている。
今更ながら二つの漫画を買い始めた。
ひとつは、「エスパー魔美」。
アニメ化もされた“藤子・F・不二雄”大先生の超有名作品なので、
まさか知らない人は居ないと思っていたが、
我が愛妻は知らなかった……。
自分の中で“F先生”は、
ある意味ではもはや手塚治虫をも超えた漫画史の最高峰として揺るがない絶対的な存在だが、
意外と読んでいない作品が多い。
「ドラえもん」や数々の短編集があまりに凄過ぎると思う反面、
アニメ化された多くの有名作品は少し“幼稚”な印象を持っている部分がある。
しかし、実際に読んでみると、流石だ。
子供向けや少女向けのテイストの中で、
機知に富んだユニークさの中に垣間見える辛辣さが、
深い深い世界観を構築している。
この漫画も、主人公はお転婆でおっちょこちょいのエスパー少女で、もちろん娯楽性は強いけれど、
各ストーリーは必ずしもお手軽なハッピーエンドでは留まらず、
人間の本質的な恐ろしさや愚かさを雄弁に物語っている。
主人公が、画家を生業とする父親の作品のヌードモデルをしてアルバイトをしている点など、
普通の少年漫画では見られない設定も特徴的だ。
“エスパー”をテーマにした漫画は多々あるが、やはり「元祖」と呼ぶに相応しい唯一無二のエスパー漫画だと思う。
思ったよりも長くなってしまったので、もう一つの漫画についてはまた今度。
エスパー魔美 (1) (小学館コロコロ文庫) (1996/09) 藤子・F・不二雄 |
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