北京五輪を控え各種目の代表選考会が過熱している。
時にオリンピックは、本戦よりもその出場権をかけた戦いにこそドラマがある。
歓喜があり、当然悲劇がある。
柔道男子60kg級、前人未到の4連覇を狙う野村忠宏が、五輪の出場権を逃した。
どこまでいっても「勝負事」である以上、綺麗ごとなんて必要なく、敗者に栄光はない。だからこそ、「勝利」とそれをめぐる戦いに価値がある。
勝負に敗れた野村に「五輪出場」という栄光が与えられないことは、当然のことであり、仕方がないことだ。
だが、だからと言って彼の偉業が薄れることは決して無い。
彼がオリンピックという世界最高峰の舞台で、三たび頂点に立ったことは紛れもない栄光であり、揺らぐものではない。
4連覇への挑戦を見ることが叶わなかったことは残念だが、ひとつ夢が消えたからこそそこから新たに始まる夢もあるわけで。
まだ見ぬ未来の偉業に期待を膨らませる。
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