ソウ99

休日。土曜日。

寝てりゃいいのに、7時半に目が覚めた。

朝食に、ぶっかけうどんに大根を摩り下ろして食べた後、軽く部屋の掃除をする。

さて久しぶりにスポーツの話でも。

今夜からいよいよプロ野球の日本シリーズが始まる。

「俺流」率いる“手練”の中日か、「新庄」率いる“勢い”の日本ハムか。

こうなってくると、応援したくなるのは、引退への完璧すぎる花道が用意された新庄の日ハムだ、というのが心情というもの。

個人的なことだが、昨年よりも絶対的に盛り上がらないのは、人間の欲望の愚かさに他ならないのだが。

んで、実は今回言いたいのは日本シリーズのことではない。

メジャーリーグ、ワールドシリーズの話である。

昨年の井口資仁(ホワイトホックス)に続き、2年連続で日本人選手所属チームがワールドシリーズ進出を決めた。

セントルイスカージナルス・田口壮である。

メジャー挑戦5年目、日本人選手初の2度目の快挙だ。

田口壮という選手が素晴らしいのは、野球というスポーツに対する純粋なひたむきさだと思う。

彼はチーム内において絶対的なレギュラーではない。今シーズンの出場機会も後半戦はそのほとんどが、代打や守備固めである。

が、カージナルスというメジャー球団において、37歳のベテラン日本人選手の存在感と役割はとても大きい。

少ない出場機会のために、そしてチームの勝利のために、献身的に100%の準備と努力を続ける姿は、メジャーリーグの中では小粒揃いのチームにとって「鑑」であるという。

僕は田口という選手が昔から好きだった。

彼のプロ野球人生は、その間違いなく超一流の選手能力と、輝かしい実績のわりに、「地味」そのものである。

オリックス入団時の同期選手には、何を隠そうあの「イチロー」がいる。ドラフトの指名順位こそ、田口が1位でイチローは4位だったが、外野手同士という守備的な意味合いでも田口の隣には常に絶対的なスーパースターがい続けたということだ。

あれほどの「光」に隣で輝き続けられては、どうやったって目立てるものではない。

でも僕は、そういう環境の中で、確実に玄人好みのプレーをこなし続ける田口に“いぶし銀”ぶりがとても魅力だった。

そして田口自身も、イチローという絶対的なスター選手に対して、自分が在るべきプレースタイルというものをしっかりと認識していて、ひさすらに、そしてある意味で非常にクレバーに選手生活を続ける様が、格好良いとも思った。

5年前にメジャー挑戦を表明した際、当時星野監督の就任が決まった阪神タイガースが獲得に動いているという報道があったこともあり、一部の人間はその判断に対して「成功は望めないだろう」と揶揄した。

結果として、田口は確実にレギュラーポジションを掴んだシーズンは1年もない。最初の2~3年はメジャーとマイナーの間で奮闘した。金銭的なことのみを考えれば、当然阪神に入団した方が有益だったことは間違いない。

が、クレバーで経験豊富な彼にとって、そのすべては想定内のことであったと思う。レギュラー獲得が無理であれば、また別の存在意義をチームの中で確実に見出していく。そしてそれに対して、努力と準備を繰り返す。

そのことが、田口壮という尊敬の意味合いが強い「地味」さを持つ野球選手がメジャーリーガーで在り続けられる最大の要因であり、同時に彼の「野球選手」としての在り方なのだろう。

スーパースター・イチローが一度もかすりすらしていない最高の舞台で、背番号99の“いぶし銀”が「世界一」を目指す。


私だって先生である前に一人の女。したいときだってあるよ。生徒の中でもかっこいい子いるしねw

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