地下街

久しぶりに地元の小さな地下街を歩いた。

子供の頃は祖母に連れられてよく行っていた覚えがある。

久々にまじまじと歩いてみて、その頃は気付かなかった独特の空気感を感じた。

全体的に活気はなくて、寂しい感じはするが、

ただ寂れているということではない積年の風合い。

儚くもあり、しぶとい力強さもある。

そういえば、

ここの一角の喫茶店でアルバイトをしていたことがあったな。

閉店後、ネズミが厨房を歩き回ることに耐えられず、一週間で辞めてしまった。

店側には、

「交通事故に遭ってしまったので辞めさせてください」

と、“兄”が電話で伝えた…。

そう僕に兄はいない。

笑っちゃうくらいに、若かったな……。

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