良いものは良い。好きなものは好き。素敵なものには、「素敵だ」と言える歳のとり方をしたい。
「耳をすませば」の職人の爺さんを見ると、いつも思う。
あんな爺さんになりたい。
というわけで、もう何度も観ているのに、また「耳をすませば」を観てしまった。
こういう映画には「限度」がない。
そしてこの映画ほど、初見時との“感じ方”の違いが大きい映画もあまりない。
スバラシネマ的評価で言うと、最初に観た時には「6点」くらいだったと思う。今はもう「9点」は堅い。
初めて観た時は、自分自身が登場人物たちとまさに同じ年代だったことが大いに影響してて、なんだかむやみに
「青臭い」感じがしたし、ラストの主人公たちのセリフなど気恥ずかしくてしかたなかった。
でも、それから数年経って、自分が大人になるかならないかになってきた頃に観た時には、もうたまらなかった。
彼らのそれは、決して「青臭い」わけではない。たとえそうだとしても、それが良いし、素晴らしい。
爺さんが言うように「素敵です」なのだ。
なんだか年々、その思いは強くなる。過ぎ去った時間がどんどん遠くはなれていくからか。
まあすなわち、どんどんどんどん歳をとっているということか。
「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても言い訳できないんだからね」
地味だけど、主人公の父親のセリフが、個人的に胸に残る。
はじめまして。
自分も、初めて見た時はちょうど同じ位の年代だったせいか「なんだこの恥ずかしい映画は」と思ってしまいました。
でも改めて見ると懐かしさでいっぱいになった。
「あなたは素敵です」はきっと雫が今一番欲しかった言葉じゃないかと思います。
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