#ドラマ

2019☆Brand new Movies

「羊の木」<8点>

何の変哲もない寂れた港町を舞台に、主人公の心象にまとわりつくような「疑心」が、“六者六様”に姿を変えて終始渦巻く。信じることは罪で、愚かなことなのか。拭い去れない疑心暗鬼の渦に放り込まれた平凡な主人公の平凡な“感覚”は、そのままストレートに…more
2019☆Brand new Movies

「女王陛下のお気に入り」<9点>

絢爛豪華なイングランドの王室を舞台にしつつも、べっとりと全身に塗りたくられた“何か”の臭いが漂ってくるようだった。その臭いの正体は、汚物交じりの泥なのか、吐しゃ物なのか、生臭い体液なのか、それとも嫉妬と愛憎に塗れた“怨念”なのか。いずれにし…more
2019☆Brand new Movies

「蜜蜂と遠雷」<7点>

「才能」を持つ者と持たざる者、その境界を描いた話が好きだ。無論、私自身には特別な才能などなくて、「天才」なんて存在はあまりにも縁遠いものだけれど、物語を通じて、彼らが辿り着く境地に触れ、その視界の一端を垣間見れたとき、何とも芳醇な気持ちにな…more
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2019☆Brand new Movies

「ジョーカー」<10点>

少し日にちを空けて、2度劇場鑑賞した。或る疑心を解消するためだ。即ちそれは、この映画の主人公が放った“ジョーク”の真意とは何だったのかということ。何が真実で、何が虚構なのか。そもそも真実と虚構の境界など存在しなかったのか。初回鑑賞後、姿かた…more
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「キング・オブ・コメディ」<9点>

男がようやくたどり着いた“檜舞台”の直接的な描写を、この映画は一旦すっ飛ばす。「え、ここを見せないのか」と一寸大いに不満に思ってしまったが、それも含めて巨匠と名優の手腕に踊らされていたようだ。常軌を逸した行動を繰り広げる男が、コメディアンと…more
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「アド・アストラ」<4点>

秀麗な映像美と宇宙美。それによって描き出される文字通りの“果てしない孤独”。人類というものは、結局、どんなに文明と技術が発達しようとも、生物として進化しようとも、宇宙の果てに辿り着こうとも、「孤独」と「怒り」に苛まれる宿命なのかもしれない。…more
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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」<10点>

“クソったれ”な俗物だらけのこの街で、強欲と虚栄に塗れた“モノ(即ち映画)”が、時代と価値観を越えて、生み出し続けられている。数多の作品と俳優が生まれては、ガムの様に噛んで吐き捨てられる。なんて儚くて、なんて愚かしいのだろう。ただね、それで…more
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「市民ケーン」<7点>

世界のすべてを手に入れ、そしてそのすべてを失った男の一生。でも、本当は、“そり”で遊んだあの雪の日から、彼は何も得ていなかった。時と共に益々深まる喪失感を、ありとあらゆる欲望で埋め尽くそうとする日々を妄信的に過ごした男の悲しい生涯。主人公が…more
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「15時17分、パリ行き」<8点>

何という豪胆で巧い「映画的話法」だろうか。キャスティングにおける「特異性」は当然認識した上で鑑賞していたが、現実のフランス大統領本人から勲章を授与されるラストシーンを観ながら、思わず「うまく合成してんなー」と思ってしまった。「あ、いやいや本…more
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「勝手にふるえてろ」<10点>

「絶滅すべきでしょうか?」と歌い上げた後、主人公はアパートの小さな玄関で、独りうずくまり、嗚咽する。胸が締め付けられてたまらなかった。性別は違うけれど、彼女は20代の頃の私だと思った。「絶滅」という言葉は使わなかったけれど、当時の私も、彼女…more
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