月度明けの午後、「3月のライオン」の最新巻を読んで、涙が滲む。
この漫画の魅力は、“人間のつよさ”を描いているところだと思う。
主人公をはじめとする登場人物たちは、必ずしも人間として心身共に弱みがないわけではない。
むしろ、常に自らを取り巻く様々な環境にうちひしがれ、傷つき、怯え、泣いている。
ただし、ひたすらに自分の気持ちに対して正直にあろうとする。
それが時に、辛くて、孤独なことであっても、正直な気持ちをかたくなに貫こうとする。
それは、決してきれいごとではない“つよさ”だと思う。
つむぎ出される言葉の一つ一つ、キャラクターたちの涙が溢れる力強い眼差しに、そういうことを感じる。
人間の本当のつよさとは、こういうことだと知る。
![]() |
3月のライオン 6 (ジェッツコミックス) (2011/07/22) 羽海野チカ |
コメント