もうこういう娯楽大作シリーズというものは、「好きな人はとことん面白い」、「嫌いな人はとことん面白くない」という二通りしかなく、どちらにしてもそれ以上のことは求められない。
クセっけたっぷりの海賊をジョニー・デップが心底に揚々と演じ、これでもかというほどに製作費をつぎ込んでつくり上げた「海賊世界」に没頭できるかそうでないか、詰まるところそれが全てだ。
そして、個人的には充分に“没頭できた”。それはとても幸福なことだろう。
前作はトリロジーの“つなぎ”的な性格もあったので、今ひとつ盛り上がりきれない部分もあったが、完結編である今作はもう本当に遠慮がなく仰々しすぎるほどにパワフルに創り上げられ……。
……ああ、やはりこういう映画はもう言葉で評する意味などナンセンスだ。
3時間という時間を何も考えずに楽しむことができた。ほんとうにただそれだけのことだ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド Pirates of the Caribbean: At Worlds End」
2007年【米】
鑑賞環境:映画館
評価:8点
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