ロンドン五輪最終盤。
お盆前のバタバタで気忙しい中、それでも睡眠を削って出来る限りTV観戦を続けている。
それぞれの競技に対して感想を綴る暇も無かったが、やっとお盆休みに入ったのでまとめとこう。
■絶対女王の三連覇【女子レスリング55kg級】
内村航平、北島康介、伊調馨、ロンドン五輪において連覇と共に金メダル獲得を期待されたアスリートは何人かいるが、
「期待」がもはや「必然」にまで振り切れてしまっていたのは、吉田沙保里をおいて他にいない。
確実性という意味合いでは、内村航平や伊調馨の方が上だったかもしれない。
でも、直前の世界大会で数年ぶりの敗北を喫していても、
彼女にとっての五輪三連覇は必然的だと思わずにはいられなかった。
そして、まさにその形容のままに、完全な「勝利」をつかみ取った様には言葉が無かった。
絶対的女王の必然的な三連覇。
涙はなく、終始“颯爽”としていた姿は、王者の風格そのものだ。
素晴らしい。ただひたすらに、素晴らしい。
■再び咲き誇った撫子【女子サッカー】
なでしこJAPANは決勝戦で宿敵アメリカに惜しくも敗れて銀メダル。
オリンピックにおける銀メダル獲得には往々にして“悔しさ”が先行しがちだ。
もちろん再び到達しかけた世界の頂点を逃したことに悔しさはある。
しかし、“堂々とした銀メダル獲得”という表現の方がやはり相応しいと思った。
昨年のワールドカップ制覇は素晴らしかったが、「奇跡的」という要素が多分にあった。
だが、今回の銀メダル獲得は、彼女たちの実力をきちんと証明した上の必然的な結果だったと思う。
そこには、世界の頂点に立ってから始まったあらゆる重圧との闘いに一つ一つ打ち勝ち、
見事に成熟した姿があった。
頂点には立てなかったが、この幸福な結末の価値は、昨年のそれを遥かに凌ぐ。
■価値ある4強、課題の4位【男子サッカー】
男子サッカーではオリンピックを迎える度に、1968年のメキシコシティ五輪の銅メダル獲得のトピックスが振り返られる。
釜本の活躍は偉大だったと思うが、もう今の日本サッカーにおいて44年前の戦績と比較することは、正直時代錯誤だと思っていた。
だからこそ、それを塗り替えるチャンスを得た昨夜の3位決定戦では、是が非でも銅メダルを獲得して欲しかった。
決して大きくなかった期待を見返すように、初戦のスペイン撃破から一気にベスト4まで駆け上がった日本代表は見事だった。
昨今の日本サッカーの全体的な成長を証明する価値ある4強だったと思う。
しかし、メダル確定を懸けた準決勝のメキシコ戦、銅メダル獲得を懸けた3位決定戦の韓国戦、それまでの堅守が嘘のように崩され、連敗。惜しくもメダル獲得はならなかった。
最後の最後にきて、世界大会の過酷なトーナメントを勝ち切るための「勝負強さ」に劣っていた。
レベル的には充分勝てる実力は備えていたが、メキシコや韓国には、明らかにその勝負強さが備わっていたと思う。
それは、A代表も含めて、日本代表がこれからより高いレベルで戦い、勝ち切っていくための明確な「課題」だろうと思う。
そしてその課題は、吉田麻也をはじめとするOA枠が機能し躍進を遂げた今回のオリンピック代表から次期のA代表へと確実に継承されると思う。
大会通じて“らしさ”を見せた大津祐樹が試合後に語っているように、「ここまで来られたのも実力、これ以上いけなかったのも実力」ということに尽きる。
期待が大きかった“なでしこJAPAN”に対して男子の意地は見せられた。しかし、まだまだ彼女たちに習う部分は大きいようだ。
さてロンドン五輪もいよいよラスト。
開幕以降毎日メダル獲得が続いている日本勢は本当に素晴らしい。
銀メダル以上の獲得を決めている男子ボクシング、
双子でのメダル獲得を目指す男子レスリング、
悲願のメダル獲得を懸け最後の韓国戦に臨む女子バレー、
二大会連続の決勝進出を決めた男子400mリレー、
どうやら最後の最後まで日本勢の活躍が見られそうだ。

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