「青い車」

2005☆Brand new Movies

 

ああ、なんか久しぶりにココに書き込む。最近、映画自体あまり観てなかったし、観た映画にもアタリが出なかった。
そして久々の良作発見。

よしもとよしともの漫画原作の映画化作品「青い車」。

もう最近の映画は、右を見ても左を見ても“漫画の映画化”にぶち当たる。
ボクは漫画自体大好きなんで、名作漫画の映画化というのは、興味深さを感じるのだけれど、どうやっても映画界の“ネタ切れ感”は拭えないところ。

そして、漫画の映画化作品が原作の漫画の面白さを超えるということは、ほぼ間違いなくナイ。大体、漫画自体はもはや完成されたひとつの文化であり、しかも映画化したくなるような“名作”なわけだから、そのクオリティを実写化したくらいで超えられるワケがないのである。

でも、この映画は違う。

間違いなく、原作「青い車」を超えている……うーん、いや“超えている”という言い方はやはり正しくないな。漫画と映画、それらはそれぞれ違う媒体であるのだから、比較するべきではないのだろう。原作「青い車」は漫画として、完成している。し、映画「青い車」も映画として、完成しているという言い方が正しいと思ふ。

原作「青い車」が、極限まで物語の断片を廃した短編だということが、映画にした際に膨らみ、ひとつの物語として完成した要因だと思う。
出演俳優がそれぞれ自分の好きな俳優だからの贔屓目かもしれないけど、とにかく俳優陣が素晴らしい。
ARATAも麻生久美子も宮崎おあいも、「流石だね~」という演技をし、漫画では描かれてなかったキャラクターの“肉付き”を完璧に表現している。
特に宮崎あおいは、やっぱほんとにイイ!彼女の憂いとか明るさとか、にじみ出る全ての雰囲気は、とても魅力的でありながら自然なのだ。
やはり今日本では、トップを争う若手女優の筆頭だと思う。

いやあ、とにかくいい映画でしたよ。ほんと。

「青い車」
2004年【日】
鑑賞環境:DVD
評価:9点

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