ふわふわとそわそわ

晩ごはんに、出来合いのおからと、高野豆腐と、青菜と豆腐の和え物が並んでいた。

「おからか……」と、何の気なしに食べた。

「美味い」と思ってしまった。

おからなんて、数年前までは食卓に並んでいたとしても、「無視」の対象だった。

高野豆腐も昔は大嫌いだったけれど、普通に食べられた。

おからとか高野豆腐を「美味しい」と思うようになったら、いよいよだと思った。

我ながら分かり易いほどに、揚げ物に魅力を感じなくなった。

サラダや温野菜を好んで、たっぷりと食べるようになった。

本当に、いよいよだ。

ゴールが明確でないカウントダウンは確実に進んでいる。

最大限に大きくなっている愛妻のお腹を見ながら、

緊張感が高まる反面、想像以上に実感は伴っていないことに、何とも言えない感情を覚えている。

ふわふわと、そわそわして、落ち着かない。

なんだか知らぬ間に、諸々の必要グッズは揃っている。

人から貰えるものがとても多くて、今のところ自分で買った物と言えば、クルマに貼る「baby in the car」のステッカーくらいだ。

知らぬ間に、“事”はどんどん進んでいく。

実は、「名前」はほぼ決まっている。

そして、すでに……。

「準備万端!」と言い切るには、経験が足りなさすぎるが、

もう、ただ待つしかない。

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