#実話・伝記

2024☆Brand new Movies

「オッペンハイマー」“人類は今なお毒りんごを捨てきれない”

「原爆の父」として、特に我が日本にとっては、切っても切り離せない人物として存在するJ・ロバート・オッペンハイマーの目線を、一つの視点として描き出した本作は、紛れもない傑作である。そして、やはり日本人こそが観て、様々な感情を生むべき作品だろうと思った。
スバラシネマReview

スバラシネマex「ブギウギ」“時代の悲哀も作劇の不満も、すべてをまかり通す歌唱力一発の娯楽力”

1981年生まれの私は、当然ながら笠置シヅ子が生で歌唱する姿を観たことはない。けれど、或る「記憶」から、彼女が昭和の時代を代表する唯一無二の歌手であることは知っていた。そしてその特徴的な歌声も、印象強く脳裏に刻まれていた。
スバラシネマReview

「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」 “妻の沈黙と赦しの果ての、愚か過ぎる夫の回答”

200分を超えた物語の終着点で、主人公のアーネスト・バークハートは、劇中最も情けなく、そして力ない表情で、傍らにいたFBI捜査官の方を振り向く。気丈な捜査官も、思わず目を背けてしまうくらいに、主人公のその様とそれに至った妻に対する「回答」は、愚かすぎて目も当てられない。
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スバラシネマReview

おヒサシネマ!「ダンケルク」“とりあえずAmazonでプロジェクターを物色しよう”

友人のカメラマンが、事務所兼自宅にホームシアターを備えたというので、どんなものかと訪問。彼の保有するソフトのラインナップから、映像、音響のレベルを確認するには最適だと思い、本作をチョイス。 劇場でIMAX鑑賞して以来の再鑑賞となった。
スバラシネマReview

「Winny」“事件は自分の目の前で繰り広げられていた”

ある時、TikTokのフィードに流れてきたショート動画で、「金子勇」という天才プログラマーの存在を知った。それは本当につい先日のことで、恥ずかしながら私はその時までこの人物のことをまるで知らなかったし、彼が生み出した「Winny」というソフトウェアがもたらした功罪を、まったく理解していなかった。
スバラシネマReview

「犯罪都市」“張り手一発の説得力とエンターテイメント”

“張り手”一つで傍若無人なヤクザどもを制圧するという説得力。 こんな刑事を演じられるのは、世界を見てもマ・ドンソクしかいないだろう。
スバラシネマReview

「グッドフェローズ」“生まれた世界に抗うギャングたちの愚かさと虚しさ”

暴力と虚栄を振りかざして、傍若無人な人生を謳歌するギャング稼業の面々は、揃いも揃って狂人揃いであり、愚かしく、人間的に同調できる要素は皆無だ。 ただ、その虚無的な人間模様が、まさに映画でしか味わうことが許されない情感と感触を生み出していることも事実。
スバラシネマReview

「アムステルダム」映画レビュー “あの街はいつか再び彼らを迎えてくれたのだろうか”

戯曲のように自由闊達で雄弁な語り口。そして、人物たちの強い眼差し。 想像以上に突飛で、時にアバンギャルドな映画世界中で、唖然とするシーンも多かったが、それ故に明確な意思の強さを感じる作品だった。
2022☆Brand new Movies

「ハウス・オブ・グッチ」映画レビュー “或る夫婦の愛の有り様と、華麗なる一族の崩壊”

“GUCCI”を手にしたことも無い僕は、本作の鑑賞後、このブランドが辿ってきた歴史を取り急ぎググらなければならなかった。 それは、“GUCCI”というブランドにまつわるあまりにも苛烈で悍ましい人間模様に対して興味を抑えることができなかったからだ。
2021☆Brand new Movies

「最後の決闘裁判」映画レビュー “すべての歴史映画には幾つもの「視点」が存在し得る”

リドリー・スコットの最新作は、中世フランスで実際に起こった出来事を描いた意欲的な「裁判劇」。そこに被害者である「女性」の権利や主張は殆ど存在せず、男性社会の愚かな虚栄と身勝手な欲望のみが交錯していく様が、極めて醜く、この作品の主題に対する忌々しい「嫌悪感」を創出していた。
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