2024☆Brand new Movies 「落下の解剖学」“親子がそれぞれに抱え続ける藪の中と、そのすべてを知る存在” 男は事故死したのか、自殺したのか、それとも殺害されたのか。その真相は、主人公である女性(作家であり妻であり母親)の胸中で静かに眠る。 まさに「真相は藪の中」。黒澤明監督の「羅生門」よろしく人それぞれの見え方や、考え方、捉え方によって、複数の「真実」めいたものが浮かび上がっては、食い違い、先の見えない藪の中に追い込んでいく。 2024.09.08 2024☆Brand new MoviesスバラシネマReview
スバラシネマReview スバラシネマex「らんまん」“夫婦ふたり、一歩一歩踏みしめた地べたから今日も新しい種が芽吹く” 「この花の名前が知りたい」と、母を亡くしたばかりの少年は心に刻み、ただその一念を貫き通して人生を繰り広げる。 主人公と、彼を愛して、彼を支えた人たちの人生と、生きた時代は、決して安閑とした日々ばかりではなかったけれど、その様々な生き様はどれも勇敢で、愛おしい強さに溢れていた。 2023.09.30 スバラシネマReviewスバラシネマex
2022☆Brand new Movies 「ドライブ・マイ・カー」映画レビュー “伝えたいけど、伝わらない、その残酷ともがき” 長い長い鈍重さと、そこから生まれる分かりにくさや、もどかしさ、それに伴うもがきと苦しみ、そして不意に訪れる人間の再生。それらをすべて含めて、3時間身を委ねてみる。これはそういう映画だと思う。 2022.02.11 2022☆Brand new Movies
スバラシネマex スバラシネマex「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!」“僕史上最高の正月ドラマ” 結婚、夫婦別姓、妊娠、産休、育休、出産、仕事、男女平等、病気、老化、LGBT、そして、コロナ………。 今、この瞬間の、この世界の、生活と、社会と、人生と。 そのすべての“縮図”が、このキュートなラブコメの中に濃縮されている。 2021.01.06 スバラシネマex
2020☆Brand new Movies 「スパイの妻<劇場版>」映画レビュー “まさしく「お見事です!」、それは間違いないけれど” 正義よりも、平和よりも、彼女にとっては優先されるべき「愛」。 危うく、愚かな時代の中で、それでも貫こうとする狂おしいまでの女の情念は、恐ろしくも、おぞましくもあるが、同時にあらゆる価値観を跳ね除けるかのように光り輝いてもいた。“昭和女優”が憑依したかのような蒼井優という女優に、ただ恍惚とした。 2020.11.11 2020☆Brand new Movies
2020☆Brand new Movies 「パターソン」映画レビュー “生活と表現。今、世界にもっとも必要なコト” 半ば強制的に自らの「生活」に対して向き合わざるを得ないこのご時世。ささやかな生活の中のささやかな喜びや多幸感を感じ、それを表現するコト。このさざ波のような映画には、今この世界にもっとも必要なコトが満ち溢れている。 2020.05.03 2020☆Brand new Movies
2020☆Brand new Movies 「永い言い訳」映画レビュー “「後悔先に立たず」と後悔できたら、まだいいのですが” 「後悔先に立たず」とは言うけれど、何かが起きて、すぐさま後悔できたのなら、それはまだ健全で幸福なことなのかもしれない。後悔すらもすぐにできなくて、永い時間と、永い言い訳を要する。人間の人生なんてものは、往々にして無様で、愚かだ。(映画「永い言い訳」レビュー・ネタバレ批評・感想) 2020.03.07 2020☆Brand new Movies
2020☆Brand new Movies 「マリッジ・ストーリー」映画レビュー “MCU×SWを超越した辛辣無慈悲なバトル映画” NETFLIX映画「マリッジ・ストーリー」ネタバレ批評・レビュー・感想 「いやあ、ちょっと、ぐうの音も出ない。」と、鑑賞直後に呟いてから一週間が経とうとしているが、その後も紡ぐべき言葉が中々出てこなかった。 2020.02.09 2020☆Brand new Movies
2020☆Brand new Movies 「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」映画レビュー “悲しくて、悲しくてやりきれない。でも、貴女が生きてくれてよかった。” 映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」のネタバレ批評・感想・レビュー “悲しくて、悲しくてやりきれない。でも、貴女が生きてくれてよかった。” 2020.02.01 2020☆Brand new Movies
2019☆Brand new Movies 「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」<5点> 昨年に続き、クレヨンしんちゃん映画を我が子と、友人父子らと連れ立って鑑賞。 昨年の「爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜」は、想定を大いに超えた素晴らしい作品だった。 このアニメならではの“おバカ”コメディを全面に繰り広げつつも、しんちゃんを…more 2019.05.06 2019☆Brand new Movies