#レオナルド・ディカプリオ

スバラシネマReview

「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」 “妻の沈黙と赦しの果ての、愚か過ぎる夫の回答”

200分を超えた物語の終着点で、主人公のアーネスト・バークハートは、劇中最も情けなく、そして力ない表情で、傍らにいたFBI捜査官の方を振り向く。気丈な捜査官も、思わず目を背けてしまうくらいに、主人公のその様とそれに至った妻に対する「回答」は、愚かすぎて目も当てられない。
2019☆Brand new Movies

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」<10点>

“クソったれ”な俗物だらけのこの街で、強欲と虚栄に塗れた“モノ(即ち映画)”が、時代と価値観を越えて、生み出し続けられている。 数多の作品と俳優が生まれては、ガムの様に噛んで吐き捨てられる。なんて儚くて、なんて愚かしいのだろう。 ただね、そ…more
2014☆Brand new Movies

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」<9点>

乱れ飛ぶ欲望とドラッグ、そして3時間の尺を目一杯使って映し出される人間という生物の下衆の極みの様に、序盤から偏頭痛を覚える程にクラクラしっぱなしだった。 こんな人物のこんな人生が実在して、この悪行の果てに今ものうのうと生きているということに…more
2013☆Brand new Movies

「華麗なるギャツビー(2013)」<9点>

野望、欲望、羨望……言い方は様々だけれど、人間は誰しも大なり小なりの「望み」を抱えて生きている。 「望み」がない人間なんているわけがない。もしそんな人がいたならば、それはもはや人間ではないとすら思う。 そうであるならば、人間として何かを望み…more
2013☆Brand new Movies

「ジャンゴ 繋がれざる者」<10点>

燃え盛る巨大な炎をバックに黒い肌の英雄(ヒーロー)がニカッと笑う。 そこには、ありとあらゆる葛藤を超えた映画的カタルシスが満ち溢れ、「ああ僕は“映画”を観たのだ」という真っ当な満足感に包み込まれた。 この映画を評するにあたり、正直、何をまず…more
2012☆Brand new Movies

「J・エドガー」

思い切り殴られた口元を押さえつつ、部屋を出て行く部下の背をやや虚ろな目で追う主人公のジョン・エドガー・フーバー。 彼は痛みを感じているのではない。殴られた直後に奪われた唇の感触に恍惚としているのだ。 映画中盤に用意されたこのクライマックスと…more
2010☆Brand new Movies

「インセプション」

睡眠中の「夢」というものを、本当によく見る。 前夜に見た夢のことをつらつらと思いめぐらせて、一日が過ぎるということもしばしばある。 そういう者にとっては、この映画の完成度は殊更に高まると思う。 「夢」の世界の中で巡りめく攻防を描く今作。 先…more
2010☆Brand new Movies

「シャッター アイランド」

仕事終わり、わざわざ隣街の遠い映画館まで車を走らせて、この映画を観に行った。 心労による偏頭痛がじっとりとまとわりつく土曜日のレイトショー。 なぜそんな苦労をしなければならなかったか。 理由は、近場の3つの映画館では揃って「超吹替版」という…more
2008☆Brand new Movies

「ワールド・オブ・ライズ」

中東を主舞台とした“対テロ戦争”における情報戦を描いた今作。 敵を欺き、ある時は味方さえも欺き、生と死の狭間での戦いは、決して安直な派手さはなく、その痛々しさのみが様々な側面で突き刺さる。 それは、この映画が今この瞬間も繰り広げられている「…more
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