#マーティン・スコセッシ

スバラシネマReview

「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」 “妻の沈黙と赦しの果ての、愚か過ぎる夫の回答”

200分を超えた物語の終着点で、主人公のアーネスト・バークハートは、劇中最も情けなく、そして力ない表情で、傍らにいたFBI捜査官の方を振り向く。気丈な捜査官も、思わず目を背けてしまうくらいに、主人公のその様とそれに至った妻に対する「回答」は、愚かすぎて目も当てられない。
スバラシネマReview

「グッドフェローズ」“生まれた世界に抗うギャングたちの愚かさと虚しさ”

暴力と虚栄を振りかざして、傍若無人な人生を謳歌するギャング稼業の面々は、揃いも揃って狂人揃いであり、愚かしく、人間的に同調できる要素は皆無だ。 ただ、その虚無的な人間模様が、まさに映画でしか味わうことが許されない情感と感触を生み出していることも事実。
2020☆Brand new Movies

「アイリッシュマン」映画レビュー “Netflixの猛威!映画の「軸足」は変わらざるを得ないのか”

映画「アイリッシュマン」レビュー・ネタバレ批評・感想
2019☆Brand new Movies

「キング・オブ・コメディ」<9点>

男がようやくたどり着いた“檜舞台”の直接的な描写を、この映画は一旦すっ飛ばす。 「え、ここを見せないのか」と一寸大いに不満に思ってしまったが、それも含めて巨匠と名優の手腕に踊らされていたようだ。 常軌を逸した行動を繰り広げる男が、コメディア…more
2017☆Brand new Movies

「カジノ」<9点>

時は70年代、ラスベガスがまだマフィアの支配下にあった時代。 決して臆すること無く彼らは「欲望」の波を奪い合う。ある者はビッグウェーブを乗り越え、ある者は呑み込まれ藻屑と消える。 ただし、この街は一人の者が勝ち続けることを絶対に許さない。 …more
2014☆Brand new Movies

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」<9点>

乱れ飛ぶ欲望とドラッグ、そして3時間の尺を目一杯使って映し出される人間という生物の下衆の極みの様に、序盤から偏頭痛を覚える程にクラクラしっぱなしだった。 こんな人物のこんな人生が実在して、この悪行の果てに今ものうのうと生きているということに…more
2012☆Brand new Movies

「ヒューゴの不思議な発明」

映画の冒頭、主人公の少年を追ったカメラが縦横無尽に動き回りながら、パリの中心の巨大なターミナル内のめくるめくような舞台の“裏表”が映し出される。 この映像そのものが精密な機械仕掛けを表現しているようで、見ているだけで楽しく、「どうやって撮っ…more
久々鑑賞☆おヒサシネマ!

おヒサシネマ! 「タクシー・ドライバー」

ロバート・デ・ニーロは、誰もが認める大俳優で、それについて全く異論はない。 ただし、彼の主演映画の中で心から「大好きだ」と言える作品は、個人的に無い。 それが何故かというと、全てはデ・ニーロの俳優としてのパフォーマンスに、“動揺”され続けて…more
2010☆Brand new Movies

「シャッター アイランド」

仕事終わり、わざわざ隣街の遠い映画館まで車を走らせて、この映画を観に行った。 心労による偏頭痛がじっとりとまとわりつく土曜日のレイトショー。 なぜそんな苦労をしなければならなかったか。 理由は、近場の3つの映画館では揃って「超吹替版」という…more
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