2020-09

2020☆Brand new Movies

「TENET テネット」映画レビュー “孤高の映画監督の美学と弱点”

混濁する時間の渦に放り込まれた名もなき主人公が、世界を救うために奔走する。「行為→結果」の理が反転する時間逆行の世界の中で、彼が救うのは「未来」なのか「過去」なのか。映像と思考の迷宮に“惑う”ことこそがこの映画の醍醐味。
2020☆Brand new Movies

「The Witch/魔女」映画レビュー “狂気のダークヒロイン誕生に刮目せよ”

ある瞬間、愛らしい田舎娘の無垢な顔つきが、まさしく「魔女」そのものの狂気に包まれ、爆発する。 そのダークヒロインを務めた若き韓国人女優の“表現”は圧巻で、それ一つ取ってもこの映画の娯楽性は揺るがないと思える。
2020☆Brand new Movies

「新聞記者」映画レビュー “この国全体の怯えと共に、闇は益々深まる”

ラスト、彼が示したものは、この国の「限界」か。それとも、未来のための「一歩」か。 8年ぶりに総理大臣が変わったこの国の人々は、大きな希望も期待も持てぬまま、諦観めいた視線で国の中枢を眺めている。諦めを理由に無知でいることは罪だ。
2020☆Brand new Movies

「イコライザー2」映画レビュー “狂気の親切殺人マシーンおじさん再登場”

冒頭、トルコの国鉄まで“出張”した主人公が、早速狂気的な正義感と親切さで悪党を撃滅する。 “正義の味方”とはいえ、相変わらずメチャクチャな暴挙に対して、カタルシスなどすっ飛ばしてただ唖然としてしまう。
2020☆Brand new Movies

「オールド・ガード」映画レビュー “なにはともあれシャロン姐さんは永遠なり”

“不死身の暗殺集団”という中二病的設定は、馬鹿馬鹿しくも感じるが、安直故に容易に想像できる彼らの「虚無感」を思うとグッとくる要素もあったのでまあ良しとしたい。シャロン姐さんの“漢気”に大いに救われているけれど。
2020☆Brand new Movies

「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」映画レビュー “「僕」の真の姿を映すことに意味はあったのか?”

刹那的で、破滅的で、可憐。彼女たちのパフォーマンスは、限られた時間の中で許された「正義」だ。 と、初めて「不協和音」のMVを観たときに自身のInstagramに綴った。 あれから2年半。今はただ「楽しかったな」と思う。
2020☆Brand new Movies

「七つの会議」映画レビュー “半沢直樹は出てきません、あしからず”

「半沢直樹」のように分かりやすく英雄的な主人公が不在の作品なので、より生々しい分、分かりやすいカタルシスは得られない。結果として、非常にモヤモヤしたものを抱えつつ、今自分自身が身を置く場所の風景を訝しく眺める羽目になるだろう。
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました