スバラシネマReview スバラシネマex「海に眠るダイヤモンド」“終わりし島に置いてゆかれた思いと、一輪のささやかな花” 前々から「軍艦島」に行ってみたいと思っていた。そして、「軍艦島」を舞台にした作品を観てみたいとも思っていた。 最終回まで観終えてから一週間が経つが、いまだにドラマの余韻が心の中でたなびいている。純粋に、素晴らしいドラマだったと思う。 2024.12.22 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」“刹那的で破滅的、それでも愛おしい彼女たちの日常生活” 二人の主人公が醸し出すのは、“ゆるカワ”な雰囲気と表裏一体で共存する、明確な“死”の濃い香り。女子二人でわちゃわちゃと楽しげに毎日を送っているように見えても、彼女たちはやはり修羅の底に生きていた。 2024.11.21 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「虎に翼」“今日も彼女たちは、その先の一寸の笑みを得るために黙々と踊り続ける” さて、どこから語り始めるべきか。最終回放送から一週間たち、なかなか書き始めることができない。 取っ掛かりを見出そうと、SNSを振り返ってみれば、「虎に翼」関連で自分が投稿したコメントだけで、文字数が1500字を超えていた。それはこの“朝ドラ”の類を見ない濃密さを物語っていた。 2024.09.27 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「地面師たち」“地面の下に蠢く闇の深淵を最もプリミティブなやり方で……” まず題材がとても面白い。記憶にも新しい2017年の「積水ハウス地面師詐欺事件」をモチーフにしていることは明らかだが、詐欺師集団が手練手管を駆使して巨額詐欺行為を行う一連のストーリー展開は、まさに現代における“ケイパー(強奪)”ものであり、興味深く、エキサイティングだった。 2024.09.01 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「七夕の国」“あの監督の淡白さとVFX力が今作にはマッチしていたかもしれない” まず最初に言っておきたいのは、原作ファンとしては、この映像化自体がやはり大勝利であり、全10話を終始楽しんで鑑賞した。何よりも、岩明均の「七夕の国」が、全世界に対して視聴可能なコンテンツとして、日の目を見たことが嬉しかった。 2024.08.16 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex 「SHOGUN 将軍」“「解釈」を追求した誰も観たことがない日本の史実” アメリカ資本で製作されたスペクタルな「時代劇」が、これほどまでに日本という国と日本人そのものの本質を射抜いた説得力に溢れた作品になっていたことに、何よりも衝撃を覚えた。 2024.05.31 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「ブギウギ」“時代の悲哀も作劇の不満も、すべてをまかり通す歌唱力一発の娯楽力” 1981年生まれの私は、当然ながら笠置シヅ子が生で歌唱する姿を観たことはない。けれど、或る「記憶」から、彼女が昭和の時代を代表する唯一無二の歌手であることは知っていた。そしてその特徴的な歌声も、印象強く脳裏に刻まれていた。 2024.03.29 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「マンダロリアン(シーズン1)」“SW版子連れ狼の冒険が始まる” 日本人の映画ファンならば誰しもが感じことだろうけれど、本作から彷彿とさせられるのは、ずばり「子連れ狼」であろう。 2024.02.25 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「夏至物語(2023)」“アイナ・ジ・エンド、天性の歌声と共に備える狂おしい「武器」” アイナ・ジ・エンドを象る魅力は、その特異な歌声もさることながら、艶めかしくて繊細なその「肢体」だと、彼女が歌い踊る姿を観続けてきてずっと思い続けてきた。 こういう言い回しは、時代的に不適格だろうけれど、敢えてきっぱりと言ってしまえば、“エロい”のだ。 2023.10.08 スバラシネマReviewスバラシネマex
スバラシネマReview スバラシネマex「夏至物語(1992)」“深夜放送で観たならばきっと忘れられなかった” 昔、映画学生だった頃、「白夜物語」という題名の短い脚本を書いた。 その題名の着想のきっかけは、ちょうど見聞きしたこのミニドラマのタイトルだったと思う。 2023.10.07 スバラシネマReviewスバラシネマex