スバラシネマex

スバラシネマReview

スバラシネマex「地面師たち」“地面の下に蠢く闇の深淵を最もプリミティブなやり方で……”

まず題材がとても面白い。記憶にも新しい2017年の「積水ハウス地面師詐欺事件」をモチーフにしていることは明らかだが、詐欺師集団が手練手管を駆使して巨額詐欺行為を行う一連のストーリー展開は、まさに現代における“ケイパー(強奪)”ものであり、興味深く、エキサイティングだった。
スバラシネマReview

スバラシネマex「七夕の国」“あの監督の淡白さとVFX力が今作にはマッチしていたかもしれない”

まず最初に言っておきたいのは、原作ファンとしては、この映像化自体がやはり大勝利であり、全10話を終始楽しんで鑑賞した。何よりも、岩明均の「七夕の国」が、全世界に対して視聴可能なコンテンツとして、日の目を見たことが嬉しかった。
スバラシネマReview

スバラシネマex 「SHOGUN 将軍」“「解釈」を追求した誰も観たことがない日本の史実”

アメリカ資本で製作されたスペクタルな「時代劇」が、これほどまでに日本という国と日本人そのものの本質を射抜いた説得力に溢れた作品になっていたことに、何よりも衝撃を覚えた。
スポンサーリンク
スバラシネマReview

スバラシネマex「ブギウギ」“時代の悲哀も作劇の不満も、すべてをまかり通す歌唱力一発の娯楽力”

1981年生まれの私は、当然ながら笠置シヅ子が生で歌唱する姿を観たことはない。けれど、或る「記憶」から、彼女が昭和の時代を代表する唯一無二の歌手であることは知っていた。そしてその特徴的な歌声も、印象強く脳裏に刻まれていた。
スバラシネマReview

スバラシネマex「マンダロリアン(シーズン1)」“SW版子連れ狼の冒険が始まる”

日本人の映画ファンならば誰しもが感じことだろうけれど、本作から彷彿とさせられるのは、ずばり「子連れ狼」であろう。
スバラシネマReview

スバラシネマex「夏至物語(2023)」“アイナ・ジ・エンド、天性の歌声と共に備える狂おしい「武器」”

アイナ・ジ・エンドを象る魅力は、その特異な歌声もさることながら、艶めかしくて繊細なその「肢体」だと、彼女が歌い踊る姿を観続けてきてずっと思い続けてきた。 こういう言い回しは、時代的に不適格だろうけれど、敢えてきっぱりと言ってしまえば、“エロい”のだ。
スバラシネマReview

スバラシネマex「夏至物語(1992)」“深夜放送で観たならばきっと忘れられなかった”

昔、映画学生だった頃、「白夜物語」という題名の短い脚本を書いた。 その題名の着想のきっかけは、ちょうど見聞きしたこのミニドラマのタイトルだったと思う。
スバラシネマReview

スバラシネマex「VIVANT」“タイトル周りや主人公の正体のミスリードを想像しつつ続編を待つ”

基本的にテレビドラマは観ないのだけれど、この「VIVANT」は春先の制作発表の段階から観ようとは思っていた。 映画作品主演級が揃い踏みの豪華キャストと、「半沢直樹」シリーズや「下町ロケット」シリーズを生み出した福澤克雄をはじめとする制作スタッフに対する信頼感がその決め手だった。
スバラシネマReview

スバラシネマex「らんまん」“夫婦ふたり、一歩一歩踏みしめた地べたから今日も新しい種が芽吹く”

「この花の名前が知りたい」と、母を亡くしたばかりの少年は心に刻み、ただその一念を貫き通して人生を繰り広げる。 主人公と、彼を愛して、彼を支えた人たちの人生と、生きた時代は、決して安閑とした日々ばかりではなかったけれど、その様々な生き様はどれも勇敢で、愛おしい強さに溢れていた。
スバラシネマReview

スバラシネマex「殺しに来た男」 “無慈悲な初期から次に進めることが大切”

ある場所に迷い込んだ人間が、堂々巡りの時空間の中に放り込まれてしまい、永久に抜け出せなくなるという話は、媒体問わず様々なSF作品で描き出された題材で、本作もその一つと言える。
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました