おとなは秘密を守る

カルテット

極めて面白いドラマだった。

愛も罪もひっくるめて、人間の艶めかしさを、ひたすらに描き連ねていく物語だった。
“白黒”はつかない。
なぜなら、「自由を手にした僕らはグレー」だからだ。
そう、案の定というか、当然というか、
答えは最初から素晴らしすぎるエンディングテーマに表れていたのだ。
(椎名林檎の見事な仕事に脱帽)
言わずもがな、“カルテット”を演じた4人の俳優がみな素晴らしかった。
満島ひかりも、松田龍平も、高橋一生も、それぞれが一つの高みに登る演技をしていた。
が、最終的には主演女優の独壇場だった。
松たか子の不意に見せる瞳の漆黒に、光と闇が等しく入り混じっていた。
その塩梅は、このドラマが繰り広げた光と闇のバランスと合致し、
色々と見どころの多いドラマだったが、
気がつけば、
最初から最後まで「支配」していたのは、
松たか子だったなと思い知り、恍惚となる。
 
あまりに満足したので、もうしばらくはテレビドラマを見ることはないだろうなあ。と、思う。


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