先日、市外へ向かって営業車を走らせながら、いつものようにラジオ番組のポッドキャストを聴いていた。
毎日聴いている番組の1コーナーで、聴取者からの相談や依頼をを受け付けるコーナーがあって、ある相談ごとの顛末に、ひとり号泣してしまった。
相談は、とある中年女性からのもので、年老いた父親が昔録りためていた録音テープの内容を知りたいというものだった。
テープはオープンリールという古い規格のもので、もはや専用の再生機器などはなく、その中身を知る方法がないというわけだ。
父親自身も、昔のこと過ぎてさっぱり忘れてしまっているらしい。
紆余曲折を経て、コーナー担当のスタッフがテープの再生に成功した。
番組のスタジオには相談を投稿した女性と父親が二人揃って招かれていた。
テープの録音内容は、女性が2〜3歳の頃に父親と遊んでいる時の音声だった。
娘が可愛くて仕方ないらしい父親が、愛情いっぱいに娘に語りかけている。
他愛もないことを語りかけ、今日は何をしただとか、何を食べただとか、歌を歌ったりしていた。
涙腺、決壊。
たまらない。
自分にももうすぐ5歳になる娘がいるわけだが、
ほんの数年前のムービーを見ただけでも、涙腺が緩んでくる。
人の記憶はどうしたって薄れる。
思い出は決して無くなりはしないけれど、
「時間」を記録しておくとは、やはり大切だと思う。
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