ドラマ短評

11月もどんどんゆく。

今年もあと2ヶ月を切って、公私ともに日に日に忙しくなることが確定している。

そんな忙しいクールに限って、民放のテレビドラマが珍しく面白かったりするから参る。

池井戸潤原作の「下町ロケット」は、評判通りに面白く、毎回の胸熱展開には思わず「ズルい」と言いたくなる。

日本が誇るべき“ものづくり精神”を浮き上がらせてくる描写には、やはり胸を熱くせずにはいられない。

そして、技術者としての矜持と、経営者としての責務との狭間で葛藤する主人公と、

それを取り巻く人間模様も非常に興味深い。

キャスティングの妙が光るドラマで出演陣はみな印象的な演技を見せてくれている。

安田顕も、立川談春もいいが、

個人的には吉川晃司演じる“財前”(今のところ敵役)の、

表面的なギラギラしたキャラクター性に反して非情になり切れない人間臭さがたまらない。

まだ3話目なので、この先さらに盛り上がってくることは間違いないだろう。

もう一つは、「おかしの家」

オダギリジョーと尾野真千子が共演すると聞けばとりあえず見ないわけにはいかなかった。

深夜ドラマらしい“ゆる系”の人情ドラマで、名作「深夜食堂」の二匹目のドジョウを狙っていることは明らか。

「深夜食堂」に勝るとはとても思わないけれど、世界観と語り口は決して嫌いじゃない。

駄菓子屋の裏で昔馴染みと共に、童心に反る日々を送る主人公たちの姿は、何とも自堕落で、滑稽だ。

だが、“童心に返る”ということは思っている以上に「覚悟」がいることだということを、ふいに突きつけてくる。

今後の展開とゲストキャストに期待。

演出・脚本が石井裕也監督なので、奥方の満島ひかりがきっと出てくると密かに期待。

TBSドラマは相変わらず攻めてていいな。

ああ、忙しい忙しい。

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