「オーメン」<8点>

2013☆Brand new Movies

 

よりによって妻子が実家に泊まり誰もいないひとりぼっちの夜に、この有名過ぎるホラー映画を観なければならなかった一週間レンタルの最終日。
ホラー映画に限ってはまだまだ“ビギナー”なので、どうなることかとビクビクしながら観すすめたが、流石はホラーというジャンルを超えた「名作」の呼び名に相応しく、“しっかり”と面白かった。

“恐ろしい”映画であることは言わずもがなだが、描き出される物語をどう「解釈」するかによって、この映画の“恐ろしさ”は大いに様変わりすると思う。

映画が伝える雰囲気のまま、悪魔の申し子“ダミアン”の禍々しさに恐怖することも勿論正しかろう。
一方で僕は、この映画が伝える「恐怖」のもう一つの側面に震えた。

それは即ち、この映画において、ダミアンは「実は何もしていない」という事実だ。

描き出される“おぞましさ”の殆どは、彼を崇める悪魔崇拝者の言動によるものであり、主人公のグレゴリー・ペックらを襲う恐怖の正体も、神にしろ悪魔にしろ狂信者たちの煽動によって導かれたものに過ぎないのではないかということ。

ラストの顛末に明らかなように、端から見れば、主人公の姿は完全に気が狂った父親にしか見えず、この映画が描く本当の恐怖は、「悪魔」の存在などではなく、人間が元来持っている不安定さとそれに伴う危うさそのものであることに気付かされる。

ジェリー・ゴールドスミスの荘厳な調べに誘われて、深く暗い「恐怖」というエンターテイメントを堪能した夜だった。

 

「オーメン THE OMEN」
1976年【米】
鑑賞環境:Blu-ray(字幕)
評価:8点

コメント

  1. 「癒し家」ブログまとめ

    大阪十三の「癒し家」に在籍するエステティシャンたちのブログやお得情報の配信

  2. TKL より:

    ゾンビ系は、けっこう見れるんじゃないかな。でも、御大ロメロ作品は見てないなー。
    そうか次はそれやな。

  3. こじか より:

    おぉ(・∀・)オーメンきたかぁ!
    ゾンビ系は耐性あるのかな、どんな反応なのか楽しみだなぁ(^-^)

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