スポーツ観戦に「落胆」はつきものだ。
それが強者が集う世界大会であれば尚のこと。
歓喜と落胆は常に表裏一体であり、それに対しての覚悟がなければスポーツ観戦なんてするもんじゃないと思う。
ただ、今日の“午前4時の落胆”は、近年記憶が無い程の大きなダメージを被った。
フィギュアスケート女子の浅田真央の悲願の金メダルへの挑戦は、
メディアが安直に浮き足立つほど楽観できるものではないということは理解していた。
諸々の状況を踏まえて、表彰台の死守ができれば上等だと思っていた。
「結果」に対して、無責任なスポーツファンの一人として、色々と言いたいことは尽きない。
敗因や問題点は枚挙にいとまがないが、FSを残す今の段階でそれらを挙げることはやめておこう。
ただはっきり言えることは、少なくともSPで浅田真央をはじめとする日本勢は「完敗」したということ。
その事実に対しては、何の言い訳ができるはずもなく、ただただ残酷に突きつけられた事実だ。
SP前の報道の中で、韓国内の街頭インタビューに答えた中年女性が、
「キム・ヨナ選手は浅田真央選手に勝てるか?」という質問に対して、
さも当然のように、
「まったく相手にならない」と答えていた。
それを見た時点では、「まったく韓国人はなんでこんな物言いをするのだろう」なんて揶揄したけれど、
今は、その中年女性に対して何も言うことは出来ない。
言い訳や綺麗事をいくら並べ立てようとも、「勝者」に対して「敗者」は何も言うべきではない。
それが「勝負」であり、それが「スポーツ」だ。
等しく人生をかけて勝負に挑むアスリートたちを批判することは一切したくない。
ただ残された機会の中で、勝負に対しての気概を最後まで見せてほしい。
観戦者が唯一許されることは、その時に残酷なまでの「期待」を持ち続けることだ。
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