先週の土曜日は、“大好物”の結婚式だった。
ただ、小学校からの友人の結婚式と、
いつも愛娘がお世話になっている愛妻の従姉妹の結婚式が、
重なってしまった。
日にちも時間も丸かぶりだった。
愛妻の従姉妹の挙式では、愛娘が“リングガール”の大役を仰せつかった。
一方、僕は僕で友人代表スピーチの大役を仰せつかってしまった。
当然、友人の結婚式に出席しなければならないが、
愛娘の晴れ姿ももちろん見たい。
そんな無理難題が、奇跡的に叶った。
結婚式場が同じだったのだ。
しかも、自分自身が4年前に結婚式を行った同じ場所。実妹勤務。
(大々的なリニューアルで4年前の面影は全くなかったけれど……)
当日は、昼過ぎに愛妻の従姉妹の親族一行に混じって、式場入り。
親族控え室で所在なくも結婚式独特の雰囲気を楽しみつつ待ち時間を過ごし、
ドレスに着替えてご機嫌の愛娘と、彼女以上に緊張している愛妻と共に、“一回目”のチャペルへ。
リングガールを任された2歳4ヶ月の愛娘は、
周囲の心配をよそに、飄々と、バージンロードをたった一人でトコトコと歩いていった。
当然、愛妻の補助も必要かもしれないなと思っていたので、
一度も立ち止まることもなく、あっけなくリングを届けた愛娘の姿には、
驚く間もなく、瞬間、涙が滲んだ。
大役を果たし、得意気に戻ってきた愛娘を、指輪交換そっちのけで思わず抱きしめた。
愛妻の従姉妹の挙式は無事に終わり、親族写真にもしっかりおさまった。

そして、続いて友人の結婚式へ。
式場スタッフの妹に誘導してもらい、“二回目”のチャペルへ。
新郎の友人は既に入場した後だったが、新婦入場の直前に滑り込んだ。
その後は何事もなかったかのように、ゲスト然としていつものように写真撮りに勤しんだ。
当然ながら、すべてその日二回目の挙式の流れを終えて、披露宴会場へ入った。
それまでは、愛娘の心配と、スケジュールのバタバタ感で忘れていたのだが、
その辺りから段々と自分の大役に対しての緊張感が膨らんできた。
自らの緊張をなだめるかのように、
とりあえずウェルカムワインを2杯飲み、
乾杯のシャンパンを飲み干し、
ビールを2、3杯飲んで、アルコールがまわり始めた頃にとうとう出番。
冒頭のお決まりの挨拶を空で言えるかどうかが問題だった。
まあまあ淀みなく喋れたような感覚だけはあったが、
スピーチの間のことは殆ど覚えていない。
久しぶりにかなり緊張していたようだ。
ともあれ、
ニヤニヤと聞いていた友人たちも、
これを聞くためにわざわざスタッフに潜り込んでいた妹も、
「良かった」と言ってくれたので、素直に信じて、まあ良しとしよう。

その後は、結婚した友人の幸福感と、新婦の麗しさを肴に飲みまくり、笑いまくり、
想定通りに、飲み過ぎて、
想定通りに、朝4時に帰宅し、愛妻に白い目で見られ、
想定通りに、昼の12時まで起きられず、愛妻に怒られた。
たとえ翌日の日曜日を二日酔いと愛妻の叱責で棒に振ったとしても、
やっぱり、結婚式は最高だ。
いやあ、見事な秋晴れの濃い一日だった。
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