音読のすすめ

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。……(中略)されば賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとによりてできるものなり。

ご存知、福沢諭吉の「学問のすすめ」冒頭の一節。

とあるラジオ番組のPodcastで、

教育学者の齋藤孝氏が今一度万人に勧めたい本として「学問のすすめ」を紹介していた。

そういえばまともに読んだことが無かったなと思い、

手の中のiPhoneでiBooksを開き、検索。

「学問のすすめ」は著作権フリーなので、無料でダウンロード出来た。

紹介する情報を聞いから大げさでなくものの10秒で、その本の文章を手に入れられるこの世界におののく。

齋藤先生曰く、「名文の音読」が大切だとのことなので、

「学問のすすめ」の初編を声に出して読んでみた。

旧態の言い回しや難しい漢字が多いので、6割程度しか正しく音読出来ていないと思うが、

声に出して読んでみることで、文章が意図する内容はわりとすんなりと入ってきたように感じた。

要するに、自分が生きていく世の中を正しく泰平なものにするためには、

他の誰でもない一人一人が積極的に実学を学ばなければならない。

そしてその行為の差が、人間を分別していくということなのだろう。

至極当たり前のことのように思うが、改めてこの有名な文章を読んでみることで、

強く「成る程」と思えた。

「国語」の授業以来、音読なんて殆どしなくなったが、たまにしてみるのも良い。

学問のすすめ 学問のすすめ
(2012/09/13)
福沢 諭吉

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