乾き、潤い

「水」が好きだ。

海が好きだし、川が好きだし、プールが好きだし、氷水も好きだし、雨降りも好きだ。

海やプールでぷかりとただ浮かんで水との一体感を感じたり、

深く沈み込んであらゆる音と空気をしばし遮断することも好きだ。

水の中というものは、日常生活から一番身近な「死」を感じる場所だと思う。

故に、もっとも自分が「生きている」ということを感じる場所だとも思う。

そんな「水」にまつわる物語を描いた漫画を読んだ。

「水域」/漆原友紀

水域(上) (アフタヌーンKC) 水域(上) (アフタヌーンKC)
(2011/01/21)
漆原 友紀

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昔、ダムに沈んだ村。そこで生きた人々の想いと、今を生きる人々との想いが「水」によってリンクしていく。

日本の原風景に根付いた風土と人々の情感が、時にファンタジックに、時に辛辣に絡み合いながら描かれる様は、「蟲師」の作者らしい世界観だった。

切なさと悲しさ、それらを抱えて生きていかなければならない強さをひしひしと感じる。

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