安静週末

「変調」は、水曜日あたりから出ていたように思う。

具体的な病状が出ていたわけではないが、なんとなく元気が出ない感じ。

そして、金曜日。

その前日にここで宣言した手前、実行しなければならないと思い、

猛烈な睡魔から逃れ、無理矢理に午前6時過ぎに起きて、ウォーキングに出かけた。

自宅の近所を30分ほど歩いて帰ってきたが、

想定していたよりも、目が覚める感じというか、体が活性化する感覚がなかった。

朝食も、お茶漬け一杯をやっと食べた感じだった。

出社。この日は、来月から入社する新入社員の研修のため、同行営業となっていた。

当然、しっかりと仕事をしている様を見せなければならないので、

いつも以上に張り切ってみせて、仕事に励んだ。

午後になり、何となく体の調子が悪いことに気付く。

ただただ全身が怠く、節々が痛い。

くしゃみや咳は出ていなかったので、急に早起きして歩いたりしたものだから、体が驚いたのだろうと思った。

何とか仕事を終え、そこで帰ることができれば良かったのだが、

その日は、仕事後に社内での飲み会が予定されており、当然出席しなければならなかった。

その時点でもまだ病気だとは思っていなかったので、

アルコールを接種すれば、体の怠さは和らぐだろうと安直な結論に至り、いつものペースで酒を飲んだ。

酔いとともに、怠さは若干麻痺してきたが、時間が経つにつれどんどん体がフラフラしてきた。

流石に、これはアルコールのせいではないと思い、満を持して中座させてもらい、帰宅した。

その夜は、愛妻も会社の送別会で帰ってきていなかった。

これは明らかに「病気」だということが認識できるくらいに、体の様子はおかしくなってきていたので、

とにもかくにも寝ることにした。

それでも、寝て朝になれば治っているだろうと考えていた。

翌日の土曜日の夜には、友人との飲み会を控えていたので、それに向けて万全を期した程度のつもりだった。

が、極めて甘かった。

眠りついたはいいものの、その夜の苦しみは、ちょっと記憶にないほどのものだった。

半分寝ている状態で、ひたすらにうなされた。

夢とうつつの狭間で、現実的な苦しさが暴れ回るので、自分がとんでもない状況に置かれているような感覚に陥った。

言葉にするのは難しいが、自分の体の中で“苦しみ”の塊が縦横無尽にのたうち回る感じとでも言うか、現実を伴った「悪夢」にうなされたようだった。

当然、朝になっても治ってなんかいるわけもなく、体温を計ってみると、38度2分だった。

開院時間を待って病院に行った。

くしゃみや咳などの風邪の諸症状が出ていなかったので、インフルエンザも疑われたが、検査をしてみると一応陰性だった。

薬をもらい、とりあえずこの貴重な土日は安静にしていようと決め、飲み会もキャンセルした。

身重の愛妻に感染しては大変なので、実家に避難させた。

回復してきたり、しんどくなってきたり、体温が下がったり、上がったりを繰り返しながら、今現在、日曜日の午前11時。

熱は37度7分まで下がっている。

食欲もあるので大丈夫だとは思うが……。

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