KOREA REPORT

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「韓国は、とても“ポップ”な国だ」

それが、初めて訪れた「隣国」に3日間滞在して感じた率直な印象だった。
“ポップ”という言葉の正確な意味合いを捉え切れていないかもしれないが、僕は、韓国という国に対して、あらゆる面において、“軽やかさ”と“しなやかさ”を感じた。

それは自分にとっては、少し意外な印象だった。

報道や各メディアからの情報、またこれまでの教育の中で得てきた韓国に対する印象には、少なからず国としての「固さ」を感じていた。

歴史的背景に基づく反日感情、今尚続く朝鮮半島での緊張関係、そしてそれに伴う徴兵制度。
伝え聞くそういったキーワードが、僕の中での韓国のイメージを形成し、国家として民族として、「かたくななまでに堅固なんだろう」という印象を持っていたのだと思う。

しかし、実際に訪れてみると、自国の文化を愛しながら、他のあらゆる文化を柔軟に吸収し、国としての多様性を高めようとする勢いが、ソウルの街の至る所で見受けられた。

並び立つモダンなビルディングに、ひっきりなしに走る国産自動車、すべての店舗で掲げられるハングル文字。
様々な文化を受け入れつつ、しっかりとアイディンティティを保ち、国としての統一性を構築している様には、とても刺激を受けた。

気候や雰囲気を含め、韓国の街の風景は、とても日本に似ている。

それは韓国と同様の軽やかさとしなやかさで、日本も戦後他国のあらゆる文化を柔軟に受け入れてきた結果だろうと思う。
そういう面では、日本と韓国はとても近しい国だと思う。

しかし、日本と韓国で決定的に違うところは、その統一性だろうと思った。

韓国の人たちは、他国の様々な文化と人を広く受け入れる。
ただそれと同時に、自分たちの「土壌」である自国の文化と国民性に対して揺るがない誇りを持っている。
そのことが、国としての団結力に繋がり、日本には無いエネルギーを生んでいると感じた。

韓国という隣国を指して、「近くて遠い国」とよく言うが、個人的には全くその通りだったと思う。

この国のことをもっと良く知り、親しみを持つことで、教えられることはまだまだ沢山あるように思えた。
魅力的な隣国を今後更に尊敬し、あらゆることを吸収し、日本人としての誇りを高めていきたいと思う。

韓国に訪れる前に感じていた「固さ」。
その印象を持つ要因となっていた歴史的背景、現実的背景はもちろん実際にあり、国全体で苦心して進んできた末に今の韓国の発展と勢いがあるのだと思う。
そこにあるものは、「固さ」ではなく、「強さ」だと思った。

韓国はポップだ。軽やかで、しなやかで、そして強い。

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