そんな年頃

100407

4月が誕生月の同級生が29歳になり、20代最後の一年だということを聞く。

当然、自分も今年29歳になり、20代最後の一年の始まりを迎える。

去年28歳になり、やや自虐的に「アラサーの仲間入りだ」などと自分自身を揶揄したが、

実際にこの歳になってみて、その立ち位置の“曖昧さ”に、戸惑ったり、焦ったりしている。

28歳~29歳。この年齢の数年間というものは、非常に「微妙だ」ということを実感する。

それは、同年代の人々の有り様が、とても多種多様だということに他ならない。

仕事に恵まれ大成している人、

仕事が見つからず日々が手探りな人、

恋に生きる人、

恋が見つからない人、

結婚をして生涯の伴侶を見つけた人、

離婚の危機に苦しむ人、

子が生まれ、母親になった人、父親になった人、

公的に讃えられた人、犯罪を犯した人、

健康に恵まれた人、大病を患う人、

既に生涯を終えた人、

ありとあらゆる人生、そのすべてが有り得る年頃。それがこの歳だと思う。

「どう生きるべきか?」

ということの答えを出すことを必然とされる反面、

その自分自身に対する答えを確信をもって見出せず、

ふわふわとしてしまう。そんな年頃。

今、もっとも注目している漫画家の一人、渡辺ペコの新連載作品「にこたま」は、

まさにそういう年頃の男女の「姿」そのものを描き出した作品。

独特の“生々しさ”、それと同時に存在する“かわいらしさ”を合わせた人間描写は、

この1、2年の間でもっとも共感できる「表現」で、新作にもそういう部分が如実に表されている。

また新刊の発売が楽しみな漫画ができた。

にこたま(1) (モーニング KC) にこたま(1) (モーニング KC)
(2010/01/22)
渡辺 ペコ

商品詳細を見る
曖昧で多様。とても微妙な年頃。


コメント

タイトルとURLをコピーしました