4月が誕生月の同級生が29歳になり、20代最後の一年だということを聞く。
当然、自分も今年29歳になり、20代最後の一年の始まりを迎える。
去年28歳になり、やや自虐的に「アラサーの仲間入りだ」などと自分自身を揶揄したが、
実際にこの歳になってみて、その立ち位置の“曖昧さ”に、戸惑ったり、焦ったりしている。
28歳~29歳。この年齢の数年間というものは、非常に「微妙だ」ということを実感する。
それは、同年代の人々の有り様が、とても多種多様だということに他ならない。
仕事に恵まれ大成している人、
仕事が見つからず日々が手探りな人、
恋に生きる人、
恋が見つからない人、
結婚をして生涯の伴侶を見つけた人、
離婚の危機に苦しむ人、
子が生まれ、母親になった人、父親になった人、
公的に讃えられた人、犯罪を犯した人、
健康に恵まれた人、大病を患う人、
既に生涯を終えた人、
ありとあらゆる人生、そのすべてが有り得る年頃。それがこの歳だと思う。
「どう生きるべきか?」
ということの答えを出すことを必然とされる反面、
その自分自身に対する答えを確信をもって見出せず、
ふわふわとしてしまう。そんな年頃。
今、もっとも注目している漫画家の一人、渡辺ペコの新連載作品「にこたま」は、
まさにそういう年頃の男女の「姿」そのものを描き出した作品。
独特の“生々しさ”、それと同時に存在する“かわいらしさ”を合わせた人間描写は、
この1、2年の間でもっとも共感できる「表現」で、新作にもそういう部分が如実に表されている。
また新刊の発売が楽しみな漫画ができた。
にこたま(1) (モーニング KC) (2010/01/22) 渡辺 ペコ 商品詳細を見る |
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