今回のオリンピックにおける日本人にとってのメインイベント、女子フィギュアスケートが終わった。
期待と想定の中で考えられる結果としては、最高の結末だったと思う。
現時点でキム・ヨナ(韓国)の実力は、他の選手とくらべて抜きん出ている。
もちろん、浅田真央の金メダル獲得は期待したけれど、互いがベスト×ベストであれば、
どちらが女王にふさわしいかは、悔しいが明らかだった。
そしてそれは、現時点では誰が銀メダルにふさわしいかということも明らかであるということで、
それはもちろん、浅田真央だった。
そういう意味で、順当に金メダルに輝いたキム・ヨナは、文句のつけようがなく素晴らしいし、
同時に、必然的に銀メダルを見事に獲得した浅田真央も、やはり素晴らしいと思った。
そして、銅メダルを獲得したカナダのジョアニー・ロシェット。
本番直前、実母を突然亡くすという悲劇を胸に押しひめたまま、地元開催の大舞台に立つということは、
それだけで並大抵のことではなかったと思う。
そのことが直接演技の評価に反映されるということはないけれど、
そんな過酷な精神状況の中で、勝負の舞台に立ち、自らのベストパフォーマンスを見せ、
メダルを獲得した様には、やはり感動せずにはいられなかった。
金メダル選手は、嬉し涙を見せた。
銀メダル選手は、悔し涙を見せた。
銅メダル選手は、哀しみを越えた涙を見せた。
3人のフィギュアスケーターの涙の意味は、それぞれ違っていて、
それぞれが等しく美しいと思った。
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