挙式も、その後の披露宴も、ものすごく緊張はしていた。
けれど、
思ったよりは平常心で、数ヶ月間かけて準備した段取りをこなしていけたと思う。
逆に、想像していたよりも結婚式全体のプログラムがとんとんと進んでいくので、
一つ一つの瞬間に実感が伴わなかった。
衣装に着替えて、入場して、絶え間ない写真撮影に笑顔を向けていたら、もう終わってしまったという印象。
もちろん、終始、嬉しかったし、楽しかったのだけれど、
4時間なんて時間は、いつも以上にあっという間で、
感慨にふける余裕なんて、あまりにもなかった。
まあ、結婚式ってそういうものなのだと思う。
何百枚という当日の写真を見て振り返ってみても、
「ああ、僕は結婚式をしたんだな」と、どこか客観視してしまう。
詰まるところ、これまで幾度も感じてきたことと同じで、
素晴らしい時間というものは、いつも瞬く間に過ぎ去る。
「この日」は、それの極みだったのだと思う。
「こうしておけば良かった」とか「ああすれば良かった」などということは当然あるけれど、
チャペルの扉の前で感じた通り、
我ながら、良い結婚式だったと思う。
それはもちろん、自作のスライドショーが素晴らしかったから…………ではなくて、
大勢の素晴らしい人たちが祝福をしてくれたからであり、
結婚式の最後でも言った通り、
そのことこそが、自分の最大の誇りであると思う。
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